研究課題/領域番号 |
24792021
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
保存治療系歯学
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
吉岡 靖介 大阪大学, 歯学部附属病院, 医員 (20609200)
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研究期間 (年度) |
2012-04-01 – 2013-03-31
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研究課題ステータス |
中途終了 (2012年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2013年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2012年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
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キーワード | 歯学 / 修復象牙質 / マトリックスメタロプロテアーゼ |
研究概要 |
歯科臨床において、修復象牙質の形成メカニズムは未だ明らかにされていない。骨と同様に、上皮組織が関与せずに間葉組織のみから修復象牙質は形成されることや、象牙芽細胞の分化過程と骨芽細胞の分化過程における遺伝子やタンパクの発現パターンが類似しているとの報告からも、骨の分化過程、骨折の治癒過程を制御しているWnt/β-catenin経路が、修復象牙質の形成にも関与している可能性が考えられる。 本研究では、修復象牙質形成過程におけるWnt/β-catenin経路とMMP分子発現との関わりを、シグナル伝達経路の観点から解明することを目的とした。 その結果、ラット臼歯に形成した窩洞直下の歯髄細胞の細胞質にβ-cateninが集積し、一部は核内に移行していることも確認された。すなわち、窩洞形成の刺激によって、歯髄細胞ではWnt/β-catenin経路が活性化されることが明らかとなった。 また、プロモーター解析を行った結果、未分化な細胞において、Timp1が発現する際にWnt/β-catenin経路の影響を大きく受けることが明らかとなった。 さらに、rhTIMP1を添加して培養した象牙芽細胞様細胞において、石灰化の指標として一般的に用いられているbone sialoproteinの発現量の増加を認め、TIMP1が硬組織形成能を促進させることが明らかとなった。 以上の研究結果から、窩洞形成に伴う侵襲は、窩洞直下の象牙芽細胞のみならず、それよりも内側の歯髄に存在する未分化間葉系細胞にも影響を与え、Wnt/β-catenin経路を介してTimp1の発現を誘導することが明らかとなった。同時に、TIMP1が修復象牙質の石灰化に関与している可能性が示唆された。これらの研究成果により、修復象牙質の形成メカニズムの一端が明らかとなり、研究目標に対して十分な研究成果が得られたと考えている。
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