研究課題
若手研究(B)
報告者は口唇口蓋裂患者への一貫治療において、患児由来の羊膜を応用することを検討し、これまで単離した羊膜間葉系細胞の骨芽細胞分化誘導研究において、その骨分化能を示してきた。またラット口蓋粘膜欠損モデルにおいて、口蓋裂手術への乾燥羊膜の応用により、若年時の手術による上顎発育への影響を抑制する効果かがあることを明らかにした。本研究では、さらに羊膜の遺伝的・環境的因子の有無を確認することてで、患児由来羊膜の臨床応用への実効性を検証することを目的とした。当該年度では、A群:帝王切開で得られた健常児の羊膜、B群:経膣分娩てで得られた健常児の羊膜、C群:経膣分娩で得られた口唇口蓋裂患児の羊膜を対象とし、そのうち、AおよびB群の羊膜から羊膜間葉系細胞を採取し、初代培養プロトコールの確立に努めた。また、各群から得られた羊膜間葉系細胞群で、細胞増殖能および幹細胞マーカーの発現について比較検討を行ったが、現在までの結果からは、各群間で明らかな差は認められていない。また、各群から得られた羊膜から乾燥羊膜の作成を試みたが、工程上の差は認められなかった。
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Materials Science and Engineering C
巻: 32 ページ: 2452-2458