研究概要 |
インスリン様成長因子受容体は様々な癌細胞で高発現し,癌細胞の生存,増殖,浸潤に関与する。本研究ではIGF-1Rの阻害効果を持つメトホルミン塩酸塩の 口腔癌への抗腫瘍効果を検討した。結果、口腔癌細胞でIGF-1, IGF-1Rの高発現が認められ,腫瘍移植モデルで, メトホルミンによる増殖抑制効果を認めた。IGF-1添加で口腔癌細胞の細胞増殖が促進, メトホルミン濃度依存的に抑制された。IGF-1によりIGF-1Rがリン酸化されメトホルミンで抑制された。メトホルミン投与群ではTunnel陽性細胞が増加し, アポトーシスを誘導した。メトホルミンは口腔扁平上皮癌の腫瘍増殖を抑制する可能性を示唆した。
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