研究課題/領域番号 |
24792443
|
研究種目 |
若手研究(B)
|
配分区分 | 基金 |
研究分野 |
臨床看護学
|
研究機関 | 宮城大学 |
研究代表者 |
井口 巴 宮城大学, 看護学部, 助教 (70510634)
|
研究期間 (年度) |
2012
|
研究課題ステータス |
中途終了 (2012年度)
|
配分額 *注記 |
1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2013年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2012年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
|
キーワード | 褥瘡 / 深部静脈血栓症 / 皮膚・排泄認定看護師 / 予防 / 看護 |
研究概要 |
医中誌を用いて過去30年間(1983年~2012年)で、論文の種類は全てとし、以下のキーワードにて各々検索を行った。「皮膚・排泄ケア認定看護師」and「褥瘡」にて70件、「創傷・オストミー・失禁看護認定看護師」and「褥瘡」にて2件、「深部静脈血栓症予防具」and「褥瘡」にて2件、「弾性ストッキング」and「褥瘡」にて55件、「間欠的空気圧迫装置」and「褥瘡」にて23件の文献を得た。 文献検討の結果皮膚・排泄ケア認走看護師(Wound Ostomy and Continence Certified Expert Nurse:以下WOCN)の活躍により、褥瘡の早期アセスメント、介入が可能となったこと、予防やガイドライン作成などが一般的してきたこと、チーム医療の体制を国レベルで構築できたことから褥創の治癒促進費用対効果などの成果が示されていた。また、WOCNの78.3%が「すべての褥瘡は防ぎきれないと思う」と意識しており、その要因としては、看護師の知識不足、患者の循環不全病的骨突出、ターミナル期に有意な関連があることが分かった。WOCNは、実践、指導、相談の役割があり、スタッフとの信頼関係を築きつつ認定看護師の役割を院内に浸透させており、現場の声を聞き、実施可能な方法を提案するなどを行っていることが分かった。深部静脈血栓症予防用具による褥瘡発生要因としては、看護師の認識不足、観察不足が明らかになり観察の必要性が示唆されていると共に、循環状態不良や低栄養状態、浮腫などが挙げられていた。また、クリニカルパスの運用により深部静脈血栓症予防用具による褥瘡予防成果が報告されていた。 以上より、深部静脈血栓症予防用具における褥瘡は看護によってすべて防ぎきれるとは言い難いが、更なる看護の発展により予防できる可能性が考えられた。特にWOCNによる創傷ケアの効果が明らかとされていることから、今後WOCNを対象に研究を行い、どのような介入、スタッフへの指導を行っているか、それによる効果について今後実態を把握することで、深部静脈血栓症予防用具における褥瘡予防ケアに関して効果的な示唆を得ることが期待できると考えられる。
|