研究概要 |
本研究の目的は,小学校体育授業における学習集団の形成過程を分析しうる新たな授業研究の方法を開発すること,及び開発した研究方法を用いて小学校体育授業を対象とした事例研究を行うことを通して,新たな体育の学習集団論を構築するための基礎的な知見を得ることであった。 本研究では、Y. Engestromの「活動システム」の理論を体育授業の解釈に援用し,ボール運動の授業における学習集団の形成に影響を与える要因を事例的に考察した。その結果、子どもたちが抱える「内的矛盾」を子どもたち自身に直面させ,対話を通して集団的に解決することが学習集団の形成に肯定的な影響を与えることが事例的に明らかになった。
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