研究課題/領域番号 |
24890043
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
神経内科学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
長島 優 東京大学, 医学部附属病院, その他 (20635586)
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研究期間 (年度) |
2012-08-31 – 2014-03-31
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研究課題ステータス |
採択後辞退 (2013年度)
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配分額 *注記 |
2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
2013年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2012年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | ハンチントン舞踏病 / ラマン分光法 |
研究概要 |
①培養細胞内の凝集タンパク質の測定:GFPまたはmNeptune標識した変異Huntingtin exon-1タンパク質(98残基ポリグルタミン鎖を含む)をHela細胞・HEK293T細胞に強制発現させ,細胞内に封入体を形成させた.レーザーラマン顕微分光装置を用いて蛍光標識と共局在する封入体に特徴的なラマンスペクトル波形を検索した.封入体内部で観測されたラマンシフトうち,1012cm-1, 1559cm-1, 1617cm-1の3つのラマンシフトの組み合わせは観測視野内で封入体に特異的であった.伸長ポリグルタミン鎖はβ-sheet構造をとることが知られており,それが不溶性の理由とされる.封入体特異的なラマンシフトの一つ1617cm-1は,β-sheet構造に相当するアミドI結合の分子振動を見ている可能性がある.今回発見したラマンシフトは,生理的な封入体形成過程でのポリグルタミン分子の挙動を解明する上で重要なツールとなりうる. ②ラマンスペクトルに出現する分子振動の推定システムの構築:構造式の定まった任意の分子についてその立体構造予測と分子振動解析を行い,ラマンスペクトルを理論的に予測する計算機システムを構築した.現在200~300原子以下の分子の計算が可能である.これを用いてグルタミンオリゴマーのラマンスペクトル予測を行い,実測結果と比較を行った.グルタミンオリゴマーの理論計算ラマンスペクトルには1617cm-1の振動モードは存在しなかった.この振動モードがグルタミン残基自体でなく,それ以外の分子振動(分子間の水素結合など)に由来する可能性を間接的にサポートする結果である.このような実測結果と計算結果との比較は,分子特異的マーカーとして機能する特徴的なスペクトルが確実に凝集タンパク質に由来することを,物理化学の理論面から保証するための必要不可欠な過程である.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
当初平成24年度に予定していた疾患脳から精製した凝集タンパク質のin vitro測定はまだできていないが,一方,平成25年度に予定していた培養細胞中の凝集タンパク質の測定は予定より早く系が立ち上がった.学会発表を平成24年度にできなかったことは予定より遅れている.
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今後の研究の推進方策 |
疾患脳からの凝集タンパク質の抽出,組織中での凝集タンパク質の測定を進めていき,特徴的なラマンスペクトル波形が分子特異的マーカーとして機能し,生体組織中で非標識のまま分子の存在判定が行えることを示す.
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