研究概要 |
ナノジルコニアの表面処理の影響と陶材の熱膨張係数(CTE)が焼付け強さに与える影響を明らかにするため,ナノジルコニアに対し各種表面処理を行い,表面性状の評価とX線回折分析による結晶状態の同定を行うと共に,市販の4種類のジルコニア専用陶材と,ボディ陶材のCTEだけを変化させた3種類の試作陶材(CTE 9.0, 9.5, 10.0)での焼付強さを測定した.破断後の試験片に対しSEM観察ならびにEPMA分析を行い,ナノジルコニアとライナー陶材間の親和性も検討した.その結果,ナノジルコニアのCTEを境に,僅かに低いCTEを持つ陶材が,他の2種と比較して有意に高い陶材焼付強さを示すことが分かった.
|