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性教育・人権教育におけるピア・エデュケーションの効果に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 24907019
研究種目

奨励研究

配分区分補助金
研究分野 教育学・教育社会学
研究機関大阪府立松原高等学校

研究代表者

平野 智之  大阪府立松原高等学校, 指導教諭

研究期間 (年度) 2012
研究課題ステータス 完了 (2012年度)
配分額 *注記
300千円 (直接経費: 300千円)
2012年度: 300千円 (直接経費: 300千円)
キーワードピア・エデュケーション / 性教育 / 当事者性
研究概要

同じ仲間どうしの教え合いという意味のビア・エデュケーションをテーマに、私の所属する府立高校において10年以上にわたって展開されてきた「るるくめいと」というエイズ・ピア・エデュケーショングループの実践について調査研究を行ってきた。まず、現役高校生のグループの1年間の活動のすべてにわたって付添い、公演活動の映像の記録、活動前後のミーティング、学習会の音声記録の収集を行った。また、活動を終えた卒業生のインタビュー調査を行い、それらのデータを原稿に起こして、分析を行った。
そこでは、ピア・エデュケーションへの参加により、自分たちが伝えるために学び、対話するという主体的な学習によって、例えば、いじめや性に対する違和感などこれまでの被抑圧感から解放され、新たな自分の生き方や考え方の枠組みを獲得する過程が見られた。私は、その過程を坂本(2005)らの先行研究をもとに、<語る-聴く>場での学習主体の変容過程ととらえ、当事者性の獲得という視角から分析を行った。
そこで見られた知見は、<語る-聴く>場が、「語る(伝える)」という実践が継続されて自己変容を伴うことである。このモデルが示しているのは、「聴いた」ことを「語る」実践に反映させてからまた「聴く」ことの連環の重要さである,「るるくめいとに入ったことによって、知識をいろいろ得たっていうのもあると思うけど、性的なことに限らず、他の明らかにおかしい差別的な言葉とかに違うと(言える)」という卒業生は、日常的な堤面での性や差別をめぐる言動を批判的に見ていこうとしている。「語り」、語るために「聴き」という連環は自己省察と新たな百説での実践を導いている。このように調査した高校生や卒業生の言葉から、関係性や相互作用で変容し続ける「主体」の可能性を見ることができたと考える。「語る(伝える)」ために「聴く」という関係性の実践がいわば生成的に継続されている学習活動の意義を発見できた。
こうした学習活動を坂本(2005)が提唱した<語る-聴く>の相互作用モデルを拡張した学習の「関係性モデル」であるという仮説に到達できた。これが本奨励研究の顕著な研究成果である。

報告書

(1件)
  • 2012 実績報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて 2012

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] 若者の主体変容が問いかけるもの-関係性=場がつむぐ<優しいチカラ>-2012

    • 著者名/発表者名
      菊地栄治, 平野智之
    • 学会等名
      日本教育社会学会第64回学会大会
    • 発表場所
      同志社大学
    • 年月日
      2012-10-27
    • 関連する報告書
      2012 実績報告書

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公開日: 2013-05-31   更新日: 2019-07-29  

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