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NMRを用いたスチルベンのシス、トランス異性体の識別

研究課題

研究課題/領域番号 24922005
研究種目

奨励研究

配分区分補助金
研究分野 工学Ⅴ(その他工学)
研究機関山形大学

研究代表者

草苅 美穂  山形大学, 工学部, 技術員

研究期間 (年度) 2012
研究課題ステータス 完了 (2012年度)
配分額 *注記
300千円 (直接経費: 300千円)
2012年度: 300千円 (直接経費: 300千円)
キーワード対称性オレフィン / 構造決定 / シス,トランス異性体
研究概要

化合物の構造決定にはNMRが頻繁に用いられる。シス体またはトランス体の識別も^1H NMRの結合定数から識別可能である。シス体は6~12Hz、トランス体は14~18Hzとなる。しかしながら、対称化合物のオレフィンプロトンは一重線として観測されオレフィンプロトン間の結合定数を得ることができない。そこで、13Cサテライトシグナルに着目した。^<12>C=^<12>Cの場合は対称化合物であり、オレフィンプロトンは等価になるためシングレットシグナルとして観測される。しかし、^<13>C=^<12>Cの場合は非対称化合物となるため、オレフィンプロトンは非等価となり互いにカップリングする。そのため^<13>Cサテライトシグナルはダブレットシグナルとして観測され、観測されたシグナルから結合定数をもとめることで、シス、トランスを決定することができる。
実際にcis-スチルベンの^1H NMRを測定したところ、オレフィンプロトンのシグナルは一重線として観測されスピン結合定数を得ることができなかった。しかしながら^<13>Cサテライトシグナルは、通常の^1H NMRのシグナルの両サイドに対称なダブレットシグナルとして観測された。そこで^<13>Cサテライトシグナルから得られるスピン結合定数は12Hzと観測され、シス体であると識別することが出来た。同様に、trans-スチルベンの^<13>Cサテライトシグナルからスピン結合定数をもとめようとしたところ、一方の^<13>Cサテライトシグナルは他のシグナルに隠れてしまい、目的のシグナルがサテライトシグナルであると判断することは困難であった。そこで、HMQC-nondecoupling法を用いた。すると、^<13>Cサテライトシグナルと他のシグナルとを明確に識別することができ、スピン結合定数は16Hzともとめることができ、トランス体であると識別することが出来た。

報告書

(1件)
  • 2012 実績報告書

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公開日: 2013-05-31   更新日: 2020-05-15  

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