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八重山地域に生息するエラブウミヘビの消化機構の解明―栄養要求量の算出―

研究課題

研究課題/領域番号 24924004
研究種目

奨励研究

配分区分補助金
研究分野 生物学Ⅱ(動物)
研究機関琉球大学

研究代表者

波平 知之  琉球大学, 熱帯生物圏研究センター・西表研究施設, 協力研究員

研究期間 (年度) 2012
研究課題ステータス 完了 (2012年度)
配分額 *注記
600千円 (直接経費: 600千円)
2012年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
キーワードエラブウミヘビ / 基礎代謝量 / 糞中の細菌相解析
研究概要

合計141個体のウミヘビを採集し、胃内容物の有無を調査した結果、胃内容物をもつ個体はわずか5個体のみだった。胃内容物の大きさとウミヘビの餌生物の摂取量との関係について明らかにできなかったが、胃内容物の種類については、エラブウミヘビは主にベラ類やスズメダイ類を捕食し、アオマダラウミヘビとヒロオウミヘビはウツボ類を捕食する傾向にあった。これらの胃内容物に残存していた餌生物のCP含量はウツボ類が70-80%と高かったのに対し、ベラ類が52%と低かった。ウミヘビの種によって捕食する餌生物の違いならびに餌生物由来の栄養摂取量の違いが認められた。魚粉粉末の人工餌(CP60%)ならびに生餌(ヤマトミズンとヤエヤマギンポ)をin vivo消化試験に供した結果、人工餌と生餌のin vivo乾物消化率はそれぞれ64%と54%となった。エラブウミヘビの消化時間は餌の種類や乾物消化率の違いによる影響は認められず、強制給餌後2=3日以内に初回排泄が認められる傾向にあった。排泄糞尿中の尿酸含量は約5%となり、餌由来の見かけ上のカロリー利用率(見かけ上のカロリー内部保有率)は65%であった。絶食区(140日間絶食)と生餌給与区(45日間絶食、50日間生餌給与、45日間再絶食)におけるエラブウミヘビの体重の推移をモニタリングした結果、いずれの処理区ともに140日間で捕獲時体重から約20%単位まで体重が減少し続けた。しかし、生餌給餌区は2回の絶食時ともに体重が減少したものの、生餌給与によってその減少が止まり50日間体重を維持することができた。このことから、エラブウミヘビの維持に必要な一日当たりの乾物摂取量は0.6gDM(2.2gFW)であり、体重約400gのエラブウミヘビ(♂個体)における見かけ上の基礎代謝量は1.0(kcal/day)となった。エラブウミヘビの排泄糞中のバクテリア相について次世代シーケンサーを用いて16SrRNA領域における細菌相解析を実施した結果、Firmicutes, Proteobacteria,Actinobacteria, Fusobacteriaなどが検出され、中でもFimicutesが優占化する傾向にあった。

報告書

(1件)
  • 2012 実績報告書

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公開日: 2013-05-31   更新日: 2020-05-15  

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