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粘膜庇護剤の投与による胃粘液の分泌量の定量評価

研究課題

研究課題/領域番号 24931015
研究種目

奨励研究

配分区分補助金
研究分野 臨床医学
研究機関信州大学

研究代表者

久保田 聖子  信州大学, 医学部附属病院, 臨床検査技師

研究期間 (年度) 2012
研究課題ステータス 完了 (2012年度)
配分額 *注記
600千円 (直接経費: 600千円)
2012年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
キーワードtrefoil factor family(TFF) / 粘膜増強剤 / 分泌動態
研究概要

胃粘液細胞は、独特な活性蛋白trefoil factor family (TFF)を産生しており、ヒトではTFF1、TFF2、TFF3の3種類が存在し、TFF1は胃粘膜の表層から分泌される表層粘液細胞と表層粘液細胞ムチンのゲル層内に存在し、TFF2は深層から分泌される腺粘液細胞ムチンの局在と一致している。TFFは粘液細胞からムチンとともに消化液中に分泌され、その働きは細胞保護作用と細胞遊走作用が主な機能とされている。動物実験にて胃の粘膜庇護剤が表層粘膜層の有意に増加させることが病理組織学的に確認されているが、健常人における分泌動態の把握は不明である。
今回、市販薬の粘膜増強剤、セルベーユ(エーザイ株式会社)を用いて、薬剤の添付書に従い1日3回、3日間連続で投薬を行い、本検査部職員の経鼻チューブを用いて得られた胃液および同時採取による血液にて、粘液分泌量の評価を行った。胃液の採取は、共同研究医師にて手技を統一した。TFFの生理的変動の確認は、オリジナルのELISAを用いて定量評価した。TFFと関連物質、ムチンの測定は、市販のキット(関東化学株式会社)を用いた。途中で胃液採取を行う医師の移動および市販のムチンキットが製造中止となったため、当初予定の採取が困難となり、集計可能な5名分の結果となった。胃液の背景は、投与前後で胃液量11mL、7mL、pHは2.1、2.3であった。投与前後のTFF(ng)は、TFF1は3670、4070、TFF2は20440、19500、TFF3は1086、1852でいずれも有意差は認められなかった。病理組織学的知見を基に、投与日数を延ばして7日間投与で追試する必要があると思われた。3種のTFFのバランスは、いずれもTFF2量が投与前後で多かった。TFF2と分泌細胞を同じとするGMCムチン(U)の量は、投与前後で5884、2697となり投与後に減少傾向であった。血清中GMCムチン(U/mL)は43.8、61.1で有意差は認められなかったが、投与中最大127.3となり、増加の傾向が認められた。今後対象を増やし、表層粘膜層の増加と分泌量の関係を検討したい。

報告書

(1件)
  • 2012 実績報告書

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公開日: 2013-05-31   更新日: 2019-07-29  

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