• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 前のページに戻る

多量の色素沈着のみられる病理組織標本における蛍光抗体法を利用した診断法の検討

研究課題

研究課題/領域番号 24931036
研究種目

奨励研究

配分区分補助金
研究分野 臨床医学
研究機関信州大学

研究代表者

百瀬 正信  信州大学, 医学部附属病院, 臨床検査技師

研究期間 (年度) 2012
研究課題ステータス 完了 (2012年度)
配分額 *注記
500千円 (直接経費: 500千円)
2012年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
キーワードメラニン / 漂白 / 蛍光抗体法
研究概要

【研究目的】悪性黒色腫の病理診断における免疫染色は、過剰なメラニン色素沈着により評価が困難な場合がある。通常行われるDAB発色ではメラニンとの鑑別が困難なため、赤色系基質を用いたり、ギムザ後染色により区別する方法等があるが過剰な沈着に対しては有効とは言えないため、我々は短時間処理が可能で抗原の保存性にも優れた加温過酸化水素漂白法を開発した。また、進行期メラノーマの温熱免疫療法の免疫組織学的評価の妨げとなるマグネタイトの沈着の除去法についても検討しハイドロサルファイトを用いた方法が有用であることを発表した。本研究では、蛍光抗体法を色素沈着のある組織に適応することで、色素除去処理によらず抗原局在の明瞭な観察が可能かどうか検討を行った。【研究方法】ホルマリン固定-パラフィン包埋されたメラニン沈着の強い悪性黒色腫5例、温熱免疫療法後に採取されたマグネタイト沈着の強い組織3例を用いた。何れの症例も3μmに薄切を行い検討した。1(1)メラニン沈着の強い悪性黒色腫に対しては、1次抗体にHMB45,MART-1,S100抗体を用い室温1時間反応を行い、2次抗体にAlexa Flor488標識抗体を用い室温1時間反応を行った。(2)対照として加温過酸化水素漂白法(3%過酸化水素・0.03MPB(pH7.4),55℃)を行い蛍光抗体法を実施したものと比較した。2(1)マグネタイト沈着組織に対しても、1(1)と同様の反応を行い(2)対照としてハイドロサルファイト処理を行い蛍光抗体法を実施したものと比較した。3蛍光抗体法標本は共焦点レーザースキャン顕微鏡にて蛍光画像の取り込みを行い、観察した。【研究成果】メラニン漂白処理、マグネタイト除去処理を行わない標本と比較し、色素除去後の標本において蛍光量が何れの標本も著しく増加した。微分干渉像をみると色素除去を行わない組織切片ではメラニン顆粒或いはマグネタイトが抗原抗体反応を阻害していることが色素除去を行った切片の微分干渉像との比較により確認できた。以上より、蛍光抗体法を用いた場合でも、メラニンやマグネタイトなどの色素沈着物の除去をせずに正確な抗原局在を把握することは困難であることが分かった。

報告書

(1件)
  • 2012 実績報告書

URL: 

公開日: 2013-05-31   更新日: 2019-07-29  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi