| 研究課題/領域番号 |
24H00104
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| 研究種目 |
基盤研究(A)
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| 配分区分 | 補助金 |
| 応募区分 | 一般 |
| 審査区分 |
中区分3:歴史学、考古学、博物館学およびその関連分野
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| 研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
高野 信治 九州大学, 大学文書館, 協力研究員 (90179466)
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| 研究分担者 |
細井 浩志 活水女子大学, 国際文化学部, 教授 (30263990)
小山 聡子 二松學舍大學, 文学部, 教授 (80377738)
藤本 誠 慶應義塾大学, 文学部(三田), 准教授 (60779669)
山本 聡美 早稲田大学, 文学学術院, 教授 (00366999)
鈴木 則子 奈良女子大学, その他部局等, 名誉教授 (20335475)
東 昇 京都府立大学, 文学部, 教授 (00416562)
小林 丈広 同志社大学, 文学部, 教授 (60467397)
瀧澤 利行 茨城大学, 教育学野, 教授 (80222090)
赤司 友徳 九州大学, 大学文書館, 准教授 (70774587)
福田 安典 日本女子大学, 文学部, 教授 (40243141)
山田 嚴子 弘前大学, 人文社会科学部, 教授 (20344583)
吉田 洋一 久留米大学, 文学部, 教授 (90441716)
高久 彩 九州大学, 比較社会文化研究院, 特別研究者 (00974007)
大島 明秀 熊本県立大学, 文学部, 教授 (50508786)
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| 研究期間 (年度) |
2024-04-01 – 2029-03-31
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| 研究課題ステータス |
交付 (2026年度)
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| 配分額 *注記 |
46,670千円 (直接経費: 35,900千円、間接経費: 10,770千円)
2026年度: 11,180千円 (直接経費: 8,600千円、間接経費: 2,580千円)
2025年度: 9,620千円 (直接経費: 7,400千円、間接経費: 2,220千円)
2024年度: 10,140千円 (直接経費: 7,800千円、間接経費: 2,340千円)
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| キーワード | 障害 / 史資料 / 比較史 / 生活 / 病 / 当事者性 / 交差性 / 総括 / 語彙 / 偽障害者 / 健康優良児 / 精神文化 / 資料 / 社会 / 思想 / 宗教 |
| 研究開始時の研究の概要 |
一定の質を持ち得ない人に対する分離(差別)の考え方が、日本では欧米に比べ強いのではないのかとの見通しのもと、「障害の歴史性に関する学際統合研究 ー比較史的な日本観察ー」(基盤研究(A)19H0054)の成果のうえに、各時代の障害のあり方の特徴を踏まえ、障害の記述が確認される資料(文字資料・絵画・伝承など)の性格をめぐり検討する。その際、テーマ(障害)に鑑み、科研紀要『障害史研究』の編集方針に示すような人権保護の観点に沿った研究を実施する。
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| 研究実績の概要 |
今年度は3回の研究会を開催し、紀要『障害史研究』第7号を発行した。 第15回研究会(前科研〔19H00540〕からの通番回数、以下同じ)では高野信治「障害史研究をめぐって:科研成果の論点と課題」が、前科研の成果と論点を整理し、それを踏まえた本科研の課題を見通した。第16回研究会は青森県むつ市恐山で開催し、恐山(恐山信仰の霊場)や円通寺(恐山菩提寺)、優婆寺(恐山門戸)などを巡見、これに関連した宮崎ふみ子「霊場恐山の成立、発展、変遷:“死者のいる霊場”としての側面を中心に」・ 福田安典「日本芸能史におけるオシラ様」の研究報告があった。第17回研究会では、樋原裕二「近世日本における高齢者・障害者の徘徊―紀伊国田辺の事例―」がこの時代における認知症高齢者や精神障害者の徘徊とその対応の実態を明らかにし、高野信治「歴史における障害の捉え方をめぐって」が第122回(2024年度)史学会・公開シンポジウム「障害者と歴史学」への登壇者としての参加を踏まえ、歴史における障害の捉え方を整理した。 紀要では、末森明夫「ヴァチカン図書館蔵『葡日辞書』にみる聾語彙:中近世移行期における葡語と倭語の言語接触」が『葡日辞書』にみるポルトガル語の聾語彙と中近世日本語の聾語彙に焦点をあて、樋原裕二「近世日本における「偽障害者」」は「障害があると偽る」という問題へ注目、瀧澤利行「「健康優良児表彰事業」にみる健康概念とその特質」は、「朝日新聞社」によって1930年から1978年まで主催された「健康優良児童表彰」事業の歴史的意味を考察、高野信治「障害史研究の論点と課題:科研「障害の歴史性に関する学際統合研究・比較史的な日本観察」の総括を通して」は、これまでの障害史の本共同研究成果を踏まえ、歴史における障害定義の捉え直しを目指す。また恐山での研究会報告を載せ、イタコの歴史をめぐり精神文化の観点から総括した。
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| 現在までの達成度 |
現在までの達成度
1: 当初の計画以上に進展している
理由
研究実績の概要からもうかがえるように、日本史を軸にしつつ様々な史料による多面的な視角からの成果が得られている。 すなわち、前近代日本史料にみる障害関連語彙を緝輯し日本語の障害関連語彙および障害関連概念の変遷を可視化する試みを前進させる成果(末森論考)、前近代障害者史への関心の高まりやその研究の進展を受けて、障害者史へ切り込むことで近世の障害者や障害観のあり方の独自性を明らかにしようとする成果(樋原論考)、日本のメディア産業によって主導された教育的・文化的事業が、健康をめぐりいかなる思想形成作用をもったのかに迫る成果(瀧澤論考)などである。本科研の眼目の主要なものは、障害史をめぐる史資料論であり、各時代の特性を踏まえた分析の積み重ねとして、想定以上の実績と評価されよう。
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| 今後の研究の推進方策 |
前科研・本科研ともに、障害(者)と歴史の関係を考察することを大きなテーマとしており、近代に成立したとされる「障害」の認識・概念が歴史的にどのように形成されてきたのかは、両科研を通して考察すべき課題である。 そのようななか、障害をめぐる差別や個別事象の問題も大事だが、障害のスペクトル化、従来は認識対象とされていなかったパーソナリティ障害、神経発達症群(個人的、社会的、学業または職業において期待される機能を発揮しづらい、定型的な発達の経過をたどる人との明確な区別は難しく誤解が生じやすい)なども含めた、障害をめぐるパースペクティブな捉え方を踏まえた、障害概念の捉え直しも考えるべきで、見えづらい、認識しづらい障害も含めた障害概念の模索が必要ではないか。あるいは、人種、民族、性、階層など様々なアイデンティティ指標と障害の認識は密接な交差性を持つのではないのか。このような問題の提示も、研究会でなされている。 時代性を考慮した障害史資料をめぐる検証は、障害とは何かをめぐる歴史的な考察と結びつく。かかる問題意識をもち研究遂行の方策を考慮すべきで、科研メンバー内におかれる運営委員(代表者・分担者3名)間で議論を重ねる。
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