| 研究課題/領域番号 |
24H00261
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| 研究種目 |
基盤研究(A)
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| 配分区分 | 補助金 |
| 応募区分 | 一般 |
| 審査区分 |
中区分17:地球惑星科学およびその関連分野
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| 研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
渡部 雅浩 東京大学, 大気海洋研究所, 教授 (70344497)
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| 研究分担者 |
塩竈 秀夫 国立研究開発法人国立環境研究所, 地球システム領域, 室長 (30391113)
時長 宏樹 九州大学, 応用力学研究所, 教授 (80421890)
小坂 優 東京大学, 先端科学技術研究センター, 准教授 (90746398)
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| 研究期間 (年度) |
2024-04-01 – 2028-03-31
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| 研究課題ステータス |
交付 (2025年度)
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| 配分額 *注記 |
47,710千円 (直接経費: 36,700千円、間接経費: 11,010千円)
2025年度: 12,090千円 (直接経費: 9,300千円、間接経費: 2,790千円)
2024年度: 13,260千円 (直接経費: 10,200千円、間接経費: 3,060千円)
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| キーワード | 気候変動 / 熱帯太平洋 / 海面水温パターン / 気候モデル / 要因分析 |
| 研究開始時の研究の概要 |
地球温暖化に伴う熱帯太平洋域の海面水温分布と大気循環の変化は、各地の極端気象の頻度と強度に強く影響するとともに、温暖化自体を加速・減速することが知られている。しかし、過去数十年の海面水温変化のパターンは気候モデルによる将来予測とは逆向きで、東西の海面水温勾配および大気循環が強化されている。また、気候モデルは過去の観測された変化をよく再現できていない。そこで、本研究では、過去と将来の熱帯太平洋海面水温パターンの変化を整合的に説明する理論的枠組みを構築し、気候モデルによる仮説検証型のシミュレーションを実施して検証することで、より確かな気候変動将来予測の知見を得ることを目的とする。
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| 研究実績の概要 |
地球温暖化に伴う熱帯太平洋域の海面水温分布と大気循環の変化は、各地の極端気象の頻度と強度に強く影響するとともに、温暖化自体を加速・減速することが知られている。しかし、過去数十年の海面水温変化のパターンは気候モデルによる将来予測とは逆向きで、東西の海面水温勾配および大気循環が強化されている。また、気候モデルは過去の観測された変化をよく再現できていない。そこで、本研究では、過去と将来の熱帯太平洋海面水温パターンの変化を整合的に説明する理論的枠組みを構築し、気候モデルによる仮説検証型のシミュレーションを実施して検証することで、より確かな気候変動将来予測の知見を得ることを目的とする。
今年度は、まず既存の論文を幅広くレビューし、過去の熱帯太平洋SSTパターン変化に関するモデルと観測の不一致および過去の観測と将来予測の不整合を解消するための問題特定および検証すべきストーリーラインを提示する論文を執筆した。これは予想以上の成果となった(以下参照)。また、気候モデルを用いた多様な数値実験から、温暖化時に熱帯ウォーカー循環が弱化するかどうかは温暖化の直接効果と海面水温パターンの効果で決まること、過去のウォーカー循環の強化には亜熱帯南太平洋の海面水温変化が重要であること、などを明らかにした。これらの結果は論文として公表済みである。
上記の研究を推進するにあたり、英独米豪台の研究者との密な議論および共同研究を行った。本研究の成果を広く気候科学コミュニティにフィードバックするためにも、こうした国際共同研究は重要と考える。
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| 現在までの達成度 |
現在までの達成度
1: 当初の計画以上に進展している
理由
今年度の計画として、「過去の熱帯太平洋SSTパターン変化に関するモデルと観測の不一致および過去の観測と将来予測の不整合を解消するために、まず既存の論文を幅広くレビューし、問題の特定および検証すべきストーリーラインを提示する論文を執筆する」ことを挙げていたが、これに国際研究チームを構成して取り組み、結果をNature誌に掲載することができた。この論文は大きな反響を呼び、本研究の初期成果として予想以上の波及効果を得た。
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| 今後の研究の推進方策 |
今年度は、昨年度の成果に基づき、ストーリーラインを構成する以下のような個別の課題に取り組むとともに、最終年度に統合的な理解が得られるよう、全体を俯瞰しつつ研究を進める。 ・将来気候におけるSST勾配の弱化を理論化する ・過去の観測されたSST勾配の強化とシミュレーションが示す弱化の間の不一致を説明できる具体的なモデルの誤差・バイアスを特定する
研究チームによる気候モデル実験および観測データ解析を着実に進めるが、加えて国際共同研究を推進し、広く気候科学コミュニティでの理解とコンセンサスを得られるよう、ワークショップや研究者の派遣・受け入れなどを通じて取り組む。
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