地域文化人研究の促進を目的に、本研究では埼玉県毛呂山町出身の俳人川村碩布に着目する。碩布は江戸の俳人加舎白雄の門弟として活躍、その俳諧事跡については以前から研究が進む一方、残された書画作品を巡る研究は部分的なものに止まってきた。しかし、その書および得意とした梅画に認められた画讃は独自の趣きを有するものでもあり、その作品については改めて掘り下げていく必要がある。本研究では、地域の文化人との交流また村名主期の諸資料等を含めながら多角的観点から碩布の書画作品を検討することで、地域文化人・川村碩布像に新しい一面を付与する。
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