学習指導要領では文法指導に関し「言語活動と効果的に関連付けて指導」することが求められている。申請者はこれまで中学生を対象に、フォーカス・オン・フォームの手法を援用し、各単元で文法項目の使用と定着を促す言語活動を設定し、授業を実践してきた。しかしながら、言語活動の自由度が高いと目標文法項目を生徒があまり使用しない、等の課題を得た。 本研究では統語的プライミング現象(言語産出プロセスにおいて、直前に処理した文と同じ統語構造パターンを用いる傾向)に着目し、目標文法項目の使用を暗示的に促すタスク開発、及びその効果と課題を解明し、学校現場で活用可能な言語活動モデルの提案を目的とする。
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