運動・知的障害の程度が非常に重度な「超重症児」は、身体の動きが乏しく刺激への応答が読み取りにくい。そのため、教師は状態像の把握に基づく適切な教育のあり方に困難さを抱えている。 そこで昨年度の科研費(23H05116)では、不快情動表出時に低下、快情動表出時に上昇する鼻部皮膚温度に着目し、超重症児の授業改善に取り組んだ。しかし、導入にかかる費用や活動の制約、分析や測定に要する技術において課題が残った。 本研究では、手軽に入手可能なタブレット端末接続型赤外線サーモグラフィカメラで、超重症児の指導中における鼻部皮膚温度を静止画で撮影し、心拍等の指標との比較によって情動測定が可能であるかを明らかにする。
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