本研究ではAR(拡張現実)技術を用いて、高校物理の「点電荷の作る電場や電位」の理解を助けるアプリ教材を開発する。電場は空間上に浮かぶ無数の矢印として可視化されるが、それを2次元的な教科書だけでイメージするのは生徒にとって大変である。本研究で開発する教材では、机上に置いた「電荷カード」をアプリのカメラ越しに見ることで、電荷カードが作る電場や電位がカメラの映像に上書き表示されるようになる。印刷物や3DCGによる説明とは違い、「手で電荷を動かし、目でその結果をすぐさま確認する」という経験により、生徒の直感的な理解が期待される。開発した授業内で活用し、その効果測定も測定したい。
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