100 GHz以上の次世代ミリ波帯高速通信の実現にはプリント回路基板に搭載するミリ波部品も小型化が必須となる。PCB上でフィルタを構成する場合,ストリップ線路を引き回して構成すると面積が必要なため小型化には不向きである。そこで,本研究では誘電体材料とメッキ技術を用いた新しいミリ波PCB用フィルタの設計および製作法の確立を目的とする。提案手法では,3Dプリンタで成形した誘電体造形物にメッキすることによって疑似的な誘電体充填導波管を製作し,周波数選択性を与えることを提案する。小型ミリ波部品の自作の可能性について明らかにすることで,安価でカスタマイズ性の高い製作法の開発が期待される。
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