世界中で数多くの死者をもたらすメチシリン耐性黄色ブドウ球菌(MRSA)感染症において、その治療最適化は喫緊の課題である。MRSA感染症の第一選択薬であるダプトマイシンの有効性と安全性は、血中濃度時間曲線下面積(AUC)に依存するため、その治療最適化にはAUCを指標とした薬物投与設計(AUC-guided dosing)が有用である。しかしAUC推定のための適切な薬物血中濃度測定ポイントは未知である。本研究では母集団薬物動態モデルに基づく統計学的手法を用いたシミュレーション研究から、ダプトマイシンのAUC-guided dosing確立に向けて効率的な薬物血中濃度測定ポイントを解明する。
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