我々はこれまでにリネゾリド投与と嘔吐発現の因果関係を見出し、嘔吐の要因として低ナトリウム血症をはじめとする3因子を明らかにした。低ナトリウム血症は軽度でも入院期間の延長や死亡率の上昇につながることが報告されている。このことから、リネゾリド投与患者において低ナトリウム血症をきたしやすい患者を判別し対策を講じることが可能となれば、患者QOL向上および入院期間の不要な延長を防ぐための一助となる。 本研究はリネゾリドおよびVCM投与患者における低ナトリウム血症発現割合を比較することでその因果関係を検証し、LZD投与患者における低Na 血症発現の背景要因および症状などの早期発見指標の調査を目的とする。
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