固形臓器移植(solid organ transplant: SOT)患者の感染症治療は病態が複雑であり、抗菌薬投与の適正性を判断することが困難である。特に、SOT患者では経験的治療として広域抗菌薬が選択されやすく、治療効果の判定が難しいことから治療が長期化しやすい。一方、広域抗菌薬の長期投与を必要とする患者要因については十分に検証されていない。本研究では、SOT患者を対象に、広域抗菌薬を短期間使用した患者と長期間使用した患者の間で治療効果を比較すると共に、長期投与が必要となる患者要因を明らかにすることを目的とする。
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