近年、バイオシミラー製剤(以下BS)が多く市販されているが、先行バイオ医薬品とBSには糖鎖構造などの細かな違いが存在しており、その違いが副作用に及ぼす影響、とりわけ予測因子への影響の解明は十分に行われないまま使用されている。トラスツズマブは投与時に発熱や悪寒などのインフュージョンリアクション(以下IR)がしばしば発症する。本研究では、トラスツズマブBSによるIR発症の予測因子を検討し、先行バイオ医薬品と同様に血中好酸球割合低値が予測因子となるのか、in vitroにおいて先行バイオ医薬品とBS のIR 発症において好酸球がどのような役割を果たすのかの2つを検討する。
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