| 研究課題/領域番号 |
24K00159
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| 研究種目 |
基盤研究(B)
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| 配分区分 | 基金 |
| 応募区分 | 一般 |
| 審査区分 |
小区分03060:文化財科学関連
小区分03070:博物館学関連
合同審査対象区分:小区分03060:文化財科学関連、小区分03070:博物館学関連
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| 研究機関 | 東京電機大学 |
研究代表者 |
阿部 善也 東京電機大学, 工学研究科, 助教 (90635864)
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| 研究分担者 |
村串 まどか 明治大学, 理工学部, 助教 (20868880)
四角 隆二 岡山大学, 文明動態学研究所, 客員研究員 (50974375)
高嶋 美穂 独立行政法人国立美術館国立西洋美術館, 学芸課, 特定研究員 (80443159)
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| 研究期間 (年度) |
2024-04-01 – 2028-03-31
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| 研究課題ステータス |
交付 (2024年度)
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| 配分額 *注記 |
18,460千円 (直接経費: 14,200千円、間接経費: 4,260千円)
2027年度: 3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
2026年度: 3,770千円 (直接経費: 2,900千円、間接経費: 870千円)
2025年度: 5,330千円 (直接経費: 4,100千円、間接経費: 1,230千円)
2024年度: 6,240千円 (直接経費: 4,800千円、間接経費: 1,440千円)
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| キーワード | 蛍光X線分析 / 文化財科学 / オンサイト分析 / 装置開発 / MA-XRF |
| 研究開始時の研究の概要 |
今日の文化財研究において,可搬型蛍光X線分析装置(P-XRF)によるその場(オンサイト)分析が普及しているが,世界的には蛍光X線によって大面積の元素分析を可視化する「Macro(MA)-XRF」と呼ばれる手法が新たなスタンダードとなっている。本研究では,研究機器の豊富な開発実績を持つ国内メーカと協力し,MA-XRF機能を備え,オンサイト分析のあらゆるシーンに対応可能な「オールインワン」型P-XRFを新規に開発する。文化財科学,考古学,保存科学を専門とする研究分担者と共に様々な文化財への応用を重ね,文化財研究におけるオンサイト分析のフロンティアを開拓する。
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| 研究実績の概要 |
本研究では,文化財応用を志向した可搬型蛍光X線分析装置の開発実績を有する国内装置メーカと連携し,大面積マッピング機能を備えた「オールインワン」型可搬型蛍光X線分析装置の新規開発に取り組んでいる。本装置は,オンサイト分析におけるさまざまな用途に対応できることを目指して設計されており,文化財科学,考古学,保存科学を専門とする研究分担者との協力のもと,さまざまな文化財への応用を通じて,文化財研究におけるオンサイト分析の新たなフロンティアを切り拓くことを目的としている。 2024年度は,5月に関係するメーカ(蛍光X線分析装置:アワーズテック株式会社,電動XYステージ:アズワン株式会社)の関係者を招聘し,キックオフミーティングを実施した。その場で,本研究において開発を目指す「オールインワン」型装置の構想および開発計画を共有し,今後の方向性を確認した。9月には,本科研費申請以前より試作を重ねてきた電動XYステージが正式にロールアウトし,装置全体の基盤が完成した。分析装置本体には,研究代表者が過去に開発した蛍光X線分析装置を使用しているが,新たに導入した高分解能・高安定性の検出器により,装置の性能は大幅に向上した。本研究では,蛍光X線分析装置本体の小型・軽量化も目標としており,2025年3月末にアワーズテック株式会社から試作機の設計案が提出された。 実機を用いた応用研究としては,研究分担者が所属する国立西洋美術館において油彩画作品の調査を実施した。得られた分析結果は,2025年に開催される文化財保存修復学会第47回大会にて発表予定であり,さらに国立西洋美術館における展示への活用も計画している。他にも,本研究で開発した装置を応用した多くの文化財の調査が実現した。
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| 現在までの達成度 |
現在までの達成度
2: おおむね順調に進展している
理由
本科研費の申請以前より装置の試作を重ね,各メーカとも綿密な調整を行ってきたことから,本研究において開発を目指す装置の基盤部分は初年度中に概ね完成に至った。加えて,初年度にして実際の文化財への応用が実現したことから,全体としては順調に進捗していると判断している。蛍光X線分析装置本体の小型・軽量化に関しても,現行装置の課題や改善点をメーカ側と共有しつつ,現在の技術水準において実現可能な機能についての協議を進め,試作機の設計段階にまで到達している。 一方で,本研究の最終的な目標は,オンサイトでMA-XRF(大面積の蛍光X線マッピング分析)を実施可能な装置の開発であり,そのためには電動XYステージと蛍光X線分析装置を適切に連動させるとともに,制御および信号処理を担う専用ソフトウェアの開発が不可欠である。このソフトウェアの実装は2026年度を見据えているが,開発方針については早期に明確化する必要がある。2024年5月に実施したキックオフミーティングの段階から,ソフトウェアの必要性についてはメーカ側とも共有していたが,年度末の時点では具体的な開発指針の策定には至っていない。 以上の状況を踏まえ,本研究の進捗状況は「概ね順調」であると評価した。
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| 今後の研究の推進方策 |
2024年度時点で,文化財のオンサイト分析を行うに足る十分な性能を備えた装置が開発されたことから,今後は研究分担者と連携しつつ,実際の文化財調査への応用を本格的に進めていく予定である。特に,油彩画を中心とした美術作品の材質分析を中心に,具体的な調査が計画されている。また,すでに得られた成果についても,学会発表や学術論文の投稿に向けた準備を進めている。 装置開発に関しては,2025年度中に新設計の蛍光X線分析装置の試作に着手する。現行装置は高い性能を有している一方で,本体の重量が大きく,それに伴い電動XYステージの駆動系も大型化せざるを得ない。今後,優れた検出能力を維持したまま本体の小型・軽量化に成功すれば,ステージ部分も含めた装置全体の軽量化・簡素化が可能となり,機動性が大幅に向上すると期待される。 さらに,最終的に本研究で実現を目指すMA-XRF機能については,2025年度に既存ソフトウェアを活用した試験的な運用を行う計画である。具体的には,アワーズテック株式会社がライン分析に使用しているソフトウェアを本装置に適用し,電動XYステージとの連携による連続分析の制御手法を検証する。実験室において十分な動作検証を行った後,絵画作品への応用を進める予定である。 以上の計画を着実に実行することで,本研究の最終目標である,高機能・高機動性を兼ね備えたオンサイト対応型MA-XRF装置の完成に向けた基盤をより強固なものとしたい。
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