| 研究課題/領域番号 |
24K00277
|
| 研究種目 |
基盤研究(B)
|
| 配分区分 | 基金 |
| 応募区分 | 一般 |
| 審査区分 |
小区分07070:経済史関連
|
| 研究機関 | 関西学院大学 |
研究代表者 |
高島 正憲 関西学院大学, 経済学部, 准教授 (70816511)
|
| 研究分担者 |
高槻 泰郎 神戸大学, 経済経営研究所, 准教授 (70583798)
萬代 悠 法政大学, 経済学部, 准教授 (00755093)
|
| 研究期間 (年度) |
2024-04-01 – 2029-03-31
|
| 研究課題ステータス |
交付 (2024年度)
|
| 配分額 *注記 |
18,590千円 (直接経費: 14,300千円、間接経費: 4,290千円)
2028年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2027年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
2026年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
2025年度: 5,330千円 (直接経費: 4,100千円、間接経費: 1,230千円)
2024年度: 6,890千円 (直接経費: 5,300千円、間接経費: 1,590千円)
|
| キーワード | 物価 / 賃金 / 金利 / 貨幣両替相場 / 経済史 / 日本史 / 近世 |
| 研究開始時の研究の概要 |
研究期間の前半は主に一次資料の収集とデータベース編成作業にあてられ,後半はデータベースを利用した研究分析が中心となる。初年度でもある程度のデータが整えば,研究成果を国内外の複数の学会・研究会で報告する。データベース公開は刊行資料集ではなくweb公開を計画しているが,その概要および分析結果については国内外の経済史系のトップジャーナルに投稿し,最新の研究動向として広く周知する。 研究の拠点は,関西学院大学経済学部の高島研究室となる。参加メンバーは,それぞれの研究の進捗状況について対面・オンラインにて緊密に連絡しながら情報を共有し,研究協力者も含めた全体集会も開く。
|
| 研究実績の概要 |
本研究の主要な目的は,第一に近世日本経済に関する基礎的データを一次資料の精査を通じて更新すること,第二にそれらのデータに基づいたデータ駆動型の計量分析によって,既存の近世日本経済史研究に対する新たな視点を提示することにある。具体的な研究活動の中心として,これまで日本近世経済の数量分析に用いられてきた豪商三井家の帳簿群(三井文庫所蔵)から,「物価・賃金」「金利」「貨幣両替相場」に関するデータを再調査および再検討し,それらを計量的に分析することを計画している。 初年度にあたる本年度においては,上記の研究活動のうち,基礎データの根幹となる一次資料の調査・収集を重点的に実施し,現時点でおおよそ7割の資料収集を完了した。また,計量分析にかんしては,試験的に構築したデータベースを用いて分析を開始している。 関連研究にかんしては,研究発表会等における討論者との議論を通じて,研究内容の深化に資する知見を得ることができた。さらに,研究成果としてまとまったものから順次学術雑誌へ論文投稿をおこない,その一部は査読を経て国内外の研究誌に掲載された。 なお,本研究開始以前ではあるが,研究代表者が2023年に刊行した賃金にかんする長期的な分析を扱った書籍,および研究分担者が2023年に刊行した三井文庫の資料を活用した書籍が,それぞれ労働分野における優れた研究書に贈られる冲永賞,人文科学・社会科学分野における卓越した著作に授与されるサントリー学芸賞を,それぞれ受賞した。
|
| 現在までの達成度 |
現在までの達成度
2: おおむね順調に進展している
理由
本研究は,国内の歴史的アーカイブに所蔵された近世日本の一次資料からつくられたデータベースにもとづいた研究を目的としており,データベース編成に必要な資料の把握と収集が研究を進める上での重要な鍵となる。したがって,初年度である2024年度は,三井文庫を中心に関連する数的情報が記録された帳簿資料などの調査を実施し,広範な情報の収集を重点的におこなった。また,成果へのフィードバックを得るため,データベース編成とそれを利用した研究分析を並行して実施した。 本年度は,特に「物価・賃金」に関する資料調査を集中的に実施し,三井の本店が所在した三都(京都・大坂・江戸)の帳簿資料の撮影をほぼ完了することができた。さらに,本店のみならず,京都・江戸に設置されていた複数の支店に関する資料調査・撮影も概ね終了している。「金利」および「貨幣両替相場」についても,継続的な調査を実施しており,主要資料の資料調査は最終段階に入りつつある。 データベース編成にかんしては,収集した資料にもとづき,データベース化を進めている状況である。本年度は,「物価賃金」について,京都の本店と支店のデータ入力を完了させた。もっとも,原資料はくずし字で記述されており,その構成も複雑かつ難解な近世帳簿資料であるため,現時点では試験的なデータベースとなっている。今後の本格的な計量分析に耐えうる実用的なデータベースへと,いかに改良していくかが,今後の研究進展における重要な課題となろう。 関連研究については,研究雑誌への論文投稿と掲載(査読付き論文2本,英文論文3本,英文研究書の分担執筆1本),および国内外の学会・研究会での発表を積極的に行い,今後の研究に資する有益なフィードバックを得ることができた。 以上,総合すれば「おおむね順調」といえる。
|
| 今後の研究の推進方策 |
引き続き,資料収集とデータベース拡充を進める。 初年度は資料収集に重点をおいたため,次年度(2025年度)においては,データベース構築作業を充実させていく必要がある。「物価・賃金」については,京都の帳簿資料の撮影を完了し,試験的なデータベースを作成した。これを現代的な計量分析に適用可能なデータベースへと再構築することになるが,その方針が確立されれば,残りの大坂・江戸におけるデータベース形成の進捗が加速するものと見込まれる。「金利」および「貨幣両替相場」についても,2025年度よりデータベース形成を本格的に開始する予定である。 上記の作業過程を経て構築されたデータベースを利用した分析を進めることにより,本研究はより一層の充実を迎えるものと考えられる。
|