| 研究課題/領域番号 |
24K00286
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| 研究種目 |
基盤研究(B)
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| 配分区分 | 基金 |
| 応募区分 | 一般 |
| 審査区分 |
小区分07080:経営学関連
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| 研究機関 | 中央大学 |
研究代表者 |
西村 陽一郎 中央大学, 商学部, 准教授 (10409914)
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| 研究分担者 |
鈴木 健嗣 学習院大学, 経済学部, 教授 (00408692)
蟹 雅代 名城大学, 経済学部, 教授 (20509187)
山内 勇 明治大学, 情報コミュニケーション学部, 専任准教授 (40548286)
大西 宏一郎 早稲田大学, 教育・総合科学学術院, 教授 (60446581)
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| 研究期間 (年度) |
2024-04-01 – 2029-03-31
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| 研究課題ステータス |
交付 (2024年度)
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| 配分額 *注記 |
18,460千円 (直接経費: 14,200千円、間接経費: 4,260千円)
2028年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
2027年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
2026年度: 3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
2025年度: 8,190千円 (直接経費: 6,300千円、間接経費: 1,890千円)
2024年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
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| キーワード | 戦略変更 / 過去の経験 |
| 研究開始時の研究の概要 |
本研究では、研究目的の達成のため、経営戦略を構成する知財戦略・イノベーション戦略・事業戦略・財務戦略を、①知財戦略・イノベーション戦略と、②事業戦略・財務戦略と大きく2つに分けて、それぞれに対する影響を検証する予定である。具体的には、①経営者や役員のキャリアである知財経験・研究開発経験に注目し、こうしたキャリアが知財戦略・イノベーション戦略に及ぼす影響について明らかにし、②前経営者が経営権限を持たない名誉職である顧問・相談役に社内残留するパターンに注目し、こうした前経営者の社内残留パターンが交代後の事業戦略や財務戦略に及ぼす影響について明らかにする。
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| 研究実績の概要 |
本研究では、日本企業のCEO交代データを用いて、退任後も顧問相談役として企業に関与する元CEOが、新任CEOの戦略変更を阻害する可能性を検証することを目的の一つとしている。本年度は、先行研究をもとに仮説を構築し、昨年度までに整備したデータで予備的な実証分析を行う計画であった。まず、インフォーマルパワー理論に基づき、顧問相談役の元CEOがその非公式な権力を活用して新任CEOの戦略変更を妨げるという仮説を導出した。さらに、正式な役職を持つ元CEOに比べ、顧問相談役の影響力は予測しづらいが、影響が強い場合には戦略変更への抑制効果が顕著になると予測される。顧問相談役に関するデータを用いた分析により、こうした仮説は支持された。 また、知財戦略担当役員の存在と、その役員への戦略策定権限の委譲が特許戦略行動に与える影響も、本研究の目的の一つであった。本年度は、前年度に構築した仮説を用い、整備済みデータによって本格的な実証分析を行った。本研究では、EJD理論と権力理論を用いて、知財関連の職務経験を持つ役員が存在する企業の行動パターンに関する仮説を提示した。EJD理論は、経営者が高いタスクデマンドに直面することで意思決定がヒューリスティックになりやすいが、担当役員に権限を委譲することで負担を軽減し、合理的判断を可能にするという理論である。権力理論は、知財や研究開発などの職務経験に基づく専門知識を持つ役員が、その分野の戦略に対して権限を持つとする理論である。これらを統合すると、役員設置と権限委譲によりタスクデマンドが軽減される企業では、知財経験のある役員が知財戦略に与える影響がより強くなるという仮説が導かれる。本研究は、知財活動の責任者データを用いてこの仮説を検証し、支持された。
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| 現在までの達成度 |
現在までの達成度
2: おおむね順調に進展している
理由
本プロジェクトにおける進捗状況について、以下のとおり報告する。まず、「退任後に顧問相談役として企業に関与し続ける元CEOが、新任CEOの戦略的意思決定や変革行動に与える影響」に関する研究は、昨年度までにデータ整備と仮説構築を終え、本年度に入ってから実証分析と理論的考察を一層精緻化した。特に、インフォーマルな立場にある元CEO顧問相談役が、フォーマルなポジション以上に戦略的変革を抑制しうる可能性に着目した点は、先行研究に対する新たな理論的貢献と位置づけられる。こうした内容をもとに論文を完成させ、すでに国際的な査読付きジャーナルへの投稿を行った。現在は査読プロセス中であり、コメントの到着を待っている段階である。 また、「知財戦略を担当する役員の存在およびその意思決定権限が、企業の知財活動、とりわけ特許出願戦略に与える影響」に関する研究については、昨年度に構築した理論枠組みと仮説をもとに、今年度前半にかけて本格的な実証分析を行い、論文草稿を取りまとめた。具体的には、Executive Job Demand(EJD)理論と専門性に基づく権力理論を統合し、知財経験を有する役員が戦略策定において果たす役割とその効果に関する仮説を提示・検証している。現在、この論文は英語で執筆済みであり、学術論文としての完成度を高めるため、専門の英文校閲者によるネイティブチェックに提出している段階である。校閲作業が完了し次第、速やかに適切な国際学術誌に投稿する予定であり、投稿準備はすでに整っている。
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| 今後の研究の推進方策 |
学会もオンライン開催から対面での通常開催へと移行しつつあり、こうした環境の改善は、研究活動の再活性化や国際的な学術交流の促進に資するものと期待される。さらに、以下に示す方策を講じることで、今後の研究を一層推進することが可能であると考えている。第一に、企業データベースや新聞記事データへの安定的かつ効率的なアクセス体制を整備することにより、仮説検証の精度と迅速性が向上することが見込まれる。第二に、同様の研究関心を有する国内外の研究者との共同研究体制を構築・強化することで、理論的枠組みの深化および実証的知見の拡充が期待される。第三に、研究成果を国内外の学会において継続的に発表することにより、早期のフィードバックを得て、研究の方向性や分析手法の精緻化につなげることが可能となる。このような複合的な取り組みを通じて、本研究は今後も着実に進展していくものと見込まれる。
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