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ポスト災害復興期の開発と環境変動適応に関する国際比較研究

研究課題

研究課題/領域番号 24K00314
研究種目

基盤研究(B)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分08010:社会学関連
小区分80030:ジェンダー関連
合同審査対象区分:小区分80030:ジェンダー関連、小区分08010:社会学関連
研究機関名古屋大学

研究代表者

室井 研二  名古屋大学, 環境学研究科, 教授 (20310013)

研究分担者 齋藤 仁  名古屋大学, 環境学研究科, 准教授 (00709628)
高橋 誠  名古屋大学, 環境学研究科, 教授 (30222087)
吉村 真衣  名古屋大学, 環境学研究科, 講師 (40837316)
田所 敬一  名古屋大学, 環境学研究科, 准教授 (70324390)
研究期間 (年度) 2024-04-01 – 2028-03-31
研究課題ステータス 交付 (2024年度)
配分額 *注記
18,330千円 (直接経費: 14,100千円、間接経費: 4,230千円)
2027年度: 3,510千円 (直接経費: 2,700千円、間接経費: 810千円)
2026年度: 4,810千円 (直接経費: 3,700千円、間接経費: 1,110千円)
2025年度: 6,760千円 (直接経費: 5,200千円、間接経費: 1,560千円)
2024年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
キーワード震災復興 / 開発 / 気候変動適応 / 自然災害 / 防災
研究開始時の研究の概要

本研究の目的は、スマトラ地震の被災地インドネシア・アチェと東日本大震災被災地を研究対象とし、①震災復興事業やその後の開発に伴う土地利用の変化や階層的セグリゲーションの実態を分析し、②地球科学的な観点に立ったハザードリスクの空間分布と照応させることで、③開発と脆弱性の関係や環境変動への適応様式に関する途上国と先進国の異同を比較論的に分析することにある。さらに、④大震災へのそうした対応様式の分析を手掛かりに今後の気候変動適応に関する示唆や、防災と環境政策を統合的に捉えるための理論的分析枠組を導出することにある。

研究実績の概要

本研究課題は、東日本大震災とスマトラ地震の被災地をフィールドとして、震災後の開発や気候変動が地域の防災や生態系に及ぼす影響を解明することにある。
2024年度の研究活動として以下のことを行った。第1に、科研メンバーで研究会を2度開催し、研究の理論的フレームや役割分担に関して議論した。第2に、宮城県の津波被災地(山元町、南三陸町)で現地調査を行った。震災復興政策の成果や課題、近年の気候変動が漁業や防災に及ぼしている影響について、自治体職員、町長、研究機関、地域住民にヒアリング調査を実施した。第3に、スマトラ地震被災地、インドネシア・バンダアチェで津波被災地や移転地の現状を視察した。また、現地のシアクラ大学の研究者にアチェにおける気候変動の影響や適応対策に関してヒアリングを行うとともに、今後の調査研究に対する協力要請を行った。
研究活動の成果として、気候変動適応に関する国内外の先行研究のレビューを行い、地域社会学会の研究例会で発表した。それを踏まえて、「地域と「自然」─環境変動への適応」と題する論文を執筆し、『地域社会学会ジャーナル第18号』に掲載された。また、宮城県の津波被災地(山元町、南三陸町、女川町)の震災後の防災の変化を「東日本大震災後に防災は強化されたのか」と題する論文にまとめ、『月刊地球』第47巻5号に掲載された。

現在までの達成度
現在までの達成度

2: おおむね順調に進展している

理由

2024年度の研究計画は、これまでに東北やアチェで実施した震災復興調査の知見の整理と気候変動適応に関する文献調査を並行して行い、研究会を開催してそれを共有し、今後の調査研究の理論的フレームを明確化するというものであった。また、文系、理系の科研メンバーが東北やアチェの津波被災地をともに訪れ、現状認識を共有し、調査課題を検討するというものであった。
以上のうち、既往のデータ分析や文献調査に関しては一定の成果を公にすることができた。また、バンダアチェの現地調査には科研メンバー全員が参加し、被災地の社会経済的側面の調査だけでなく、ハザード(地層や河川等)に関する現場視察も実施でき、文理の枠を超えた意見交換が行えたことは大きな成果である。
ただし、調査対象地域の現状認識はある程度共有できたとはいえ、理論的フレームや具体的な調査課題はまだ必ずしも明確化できていない。この点は課題ではあるが、計画していた事項は大体実施することが出来、現地の機関、住民から調査協力を取り付けることが出来たので、研究はおおむね順調に進展していると評価できる。

今後の研究の推進方策

今年度の研究課題として、大きくは以下の2点を考えている。
第1に、災害リスク分布の可視化である。本研究課題は文系(社会学、人文地理学)と理系(地震学、自然地理学)のメンバーを含んでいる。東北とアチェの津波被災地を対象に、文系のメンバーは社会階層や土地利用、震災後の移動・移転といった要因に着目した脆弱性マップを、理系のメンバーは地層、植生、降雨量等の要因に着目してハザードマップを作成し、両方のマップの関連を分析することで脆弱性や環境適応の地域特性を可視化させたい。そのための具体的な手順や作業内容について議論し、調査計画を立て、夏季休暇期間中に現地調査を実施する。
第2に、サーベイ調査の実施である。東北、アチェともに、震災後の復興政策や開発によって大規模な移転・移住が起こった。移転先への適応や、移転元地の利用・管理の実態はどうなっているのか、住民の災害リスク認知において震災後の開発・都市化の影響や気候変動の影響はどのように認識されているのかについて、適当な調査対象地を設定し、サーベイ調査を実施する。夏季休暇期間の現地調査を踏まえて調査票の作成に取りかかり、年度末までに実施したい。現地の事情(特にアチェ)で調査の実施が遅れる場合は、予算を次年度に繰り越す等の対応をとることにしたい。

報告書

(1件)
  • 2024 実施状況報告書
  • 研究成果

    (3件)

すべて 2025 2024

すべて 雑誌論文 (2件) (うちオープンアクセス 1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] 東日本大震災後に防災は強化されたのか2025

    • 著者名/発表者名
      室井研二
    • 雑誌名

      月刊地球

      巻: 47巻 ページ: 270-279

    • 関連する報告書
      2024 実施状況報告書
  • [雑誌論文] 地域と「自然」─環境変動への適応2024

    • 著者名/発表者名
      室井研二
    • 雑誌名

      地域社会学会ジャーナル

      巻: 18 ページ: 4-11

    • 関連する報告書
      2024 実施状況報告書
    • オープンアクセス
  • [学会発表] 地域と「自然」─環境変動への適応2024

    • 著者名/発表者名
      室井研二
    • 学会等名
      地域社会学会研究例会
    • 関連する報告書
      2024 実施状況報告書

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公開日: 2024-04-11   更新日: 2025-12-26  

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