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計量テキスト分析を媒介としたナショナル・ポピュリズムの量的-質的融合研究

研究課題

研究課題/領域番号 24K00317
研究種目

基盤研究(B)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分08010:社会学関連
小区分80030:ジェンダー関連
合同審査対象区分:小区分80030:ジェンダー関連、小区分08010:社会学関連
研究機関大阪公立大学

研究代表者

明戸 隆浩  大阪公立大学, 大学院経済学研究科, 准教授 (90817230)

研究分担者 曹 慶鎬  武蔵大学, 社会学部, 助教 (20762892)
川畑 泰子  立教大学, 社会学部, 准教授 (20773708)
韓 東賢  日本映画大学, 映画学部, 教授 (50635670)
高 史明  東洋大学, 社会学部, 准教授 (90594276)
岡田 陽介  拓殖大学, 政経学部, 准教授 (90748170)
研究期間 (年度) 2024-04-01 – 2028-03-31
研究課題ステータス 交付 (2024年度)
配分額 *注記
15,600千円 (直接経費: 12,000千円、間接経費: 3,600千円)
2027年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
2026年度: 7,280千円 (直接経費: 5,600千円、間接経費: 1,680千円)
2025年度: 3,510千円 (直接経費: 2,700千円、間接経費: 810千円)
2024年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
キーワード排外主義 / ポピュリズム / 情動・感情の政治 / 計量テキスト分析 / 量的研究と質的研究の融合
研究開始時の研究の概要

本研究では、現代日本の排外主義を「ナショナル・ポピュリズム」という概念でとらえ、これを近年発展著しい計量テキスト分析を用いて分析する。内容面の特徴は、これまでおもに政治学で用いられてきたポピュリズムを社会意識をとらえる概念として再定位し、排外主義の「周辺層」がもつ潜在的なイデオロギーを明らかにすることだ。また方法面では、自由(記述)回答を重視した質問紙調査を実施し、計量テキスト分析を用いてそこに現れたテキストの傾向を可視化するとともに、一方で選択式の質問項目を用いた従来の量的研究、もう一方で聞き取り調査を中心とした質的研究を行い、これら3つの分析を計量テキスト分析を介して融合する。

研究実績の概要

本研究では、現代日本の排外主義を「ナショナル・ポピュリズム」という概念でとらえ、これを自由記述を重視した大規模質問紙調査を用いて実証的に把握した上で、量的データ分析とテキストデータ分析を連動させて検討することを目的としている。助成期間1年目である今年度は、おもに(1)「ナショナル・ポピュリズム」および関連概念の整理、(2)比較対象としての2024年アメリカ大統領選挙の分析、の2点を行った。
このうち(1)についてはオンラインおよび対面の研究会を複数回行い、「ナショナル」に限定されないポピュリズム全体の状況について整理した上で、そこに大きくかかわるものとして「情動」概念についても検討した。こうした概念は量的データ分析においては政党や政治家、あるいは国などについての好き嫌いを尋ねる項目にかかわっており、またテキストデータの分析においては感情分析にかかわっている。これらはこれまでバラバラに議論されることが多かったが、研究会ではこれらを理論的に統合し、次年度以降の質問紙調査に活かす方法が議論された。
また(2)については、プロジェクトメンバーが11月の大統領選挙について現地調査を行い、その結果をオンラインの研究会で報告・共有した。本研究は直接的には現代日本の(ナショナル)ポピュリズムを対象とするものだが、トランプの再選およびその後の第二次トランプ政権の一連の政策はグローバルな影響も大きく、日本の状況を検討する上での参照事例としてもきわめて重要である。研究会では、トランプの言動がいかなる点でポピュリズム的であり、日本の政治家のそれとどのような共通性および違いがあるかを中心に議論がなされた。
なお2024年以降は日本の政治にかかわる状況においてもこれまでとは異なる新しい傾向が生じており、これについては研究会前後や日常的なテキストでのやりとりなどを通じて適宜情報共有を行った。

現在までの達成度
現在までの達成度

2: おおむね順調に進展している

理由

研究計画では、1年目は2年目の予備調査および3年目の本調査のための準備として、テキストデータ(SNSデータあるいは国会議事録等)を用いた予備調査、および関連フィールドの情報共有を行うとしていた。しかし年度が始まって研究メンバー間でやりとりする中で、むしろ調査の前提となる理論的な枠組みについてもう少し整理が必要であること、また研究メンバーが各フィールドの専門家であるため、関連フィールドの情報共有を行うことでテキストデータを用いた予備調査を行わなくても必要な状況の把握が可能であることがわかり、上述のように調査の前提となる概念整理と各フィールドの情報共有を行う形に切り替えた。このように当初の計画を修正する形にはなったが、2年目以降の実査の準備としてはほぼ整ったと言えるので、上記では「(2)おおむね順調に進展している」と判断した。

今後の研究の推進方策

2年目の秋には質問紙を使った予備調査、3年目は同じく質問紙を使った本調査を予定している。1年目の作業で基本的な概念整理と状況確認が済んだので、それをふまえて2025年度には予備調査で用いる質問紙の作成を行う(正確には2024年度終盤からすでに作業を始めている)。質問紙では一般的な量的項目については既存の調査を参考にできる一方、本研究の主眼となる自由記述の設定(とくに回答者にどれだけ積極的に自由記述欄に書いてもらうか)については、ある程度の試行錯誤が必要である。このためこれについては予備調査で複数の手法を試し、その結果をふまえて本調査での最終的な手法を決めることも考えている。なお先に触れたアメリカの状況だけでなく、2024年以降は日本の政治にかかわる状況においてもこれまでとは異なる新しい傾向が生じており、これについても適宜項目に取り入れながら質問紙を設計していく予定である。

報告書

(1件)
  • 2024 実施状況報告書
  • 研究成果

    (18件)

すべて 2025 2024

すべて 雑誌論文 (9件) (うち査読あり 4件、 オープンアクセス 4件) 学会発表 (7件) (うち国際学会 3件、 招待講演 1件) 図書 (2件)

  • [雑誌論文] 性的マイノリティへの偏見と 直接接触・拡張接触の関連性 ―接触の種類ごとの人数に着目した分析——2025

    • 著者名/発表者名
      中井 きらら、高 史明
    • 雑誌名

      東洋大学大学院紀要

      巻: 61 ページ: 79-92

    • DOI

      10.34428/0002001142

    • URL

      https://toyo.repo.nii.ac.jp/records/2001142

    • 関連する報告書
      2024 実施状況報告書
    • 査読あり / オープンアクセス
  • [雑誌論文] ネット上のヘイトスピーチと法規制2025

    • 著者名/発表者名
      明戸隆浩
    • 雑誌名

      部落解放

      巻: 865 ページ: 50-60

    • 関連する報告書
      2024 実施状況報告書
  • [雑誌論文] 差別について――国立市人権・平和のまちづくり審議会での報告から2025

    • 著者名/発表者名
      ハントンヒョン
    • 雑誌名

      部落解放

      巻: 865 ページ: 74-85

    • 関連する報告書
      2024 実施状況報告書
  • [雑誌論文] Multicultural Mental Healthcare Support in Global Metropolitan Areas: Anonymity Theoretical Framework for Medical Accessibility and Health Misinformation Management Based on Tokyo’s 23 Special Wards2024

    • 著者名/発表者名
      Yasuko Kawahata
    • 雑誌名

      Journal of Clinical Case Reports, Medical Images and Health Sciences Case Report

      巻: 8(5) ページ: 1-5

    • 関連する報告書
      2024 実施状況報告書
    • 査読あり / オープンアクセス
  • [雑誌論文] Theoretical Investigation of Harmful Information Propagation Using Physical Properties of Graphene and TeNPs: Sociophysical Approach2024

    • 著者名/発表者名
      Kawahata Yasuko
    • 雑誌名

      Biomedical Journal of Scientific & Technical Research

      巻: 60(1) 号: 1 ページ: 52100-52130

    • DOI

      10.26717/bjstr.2024.60.009385

    • 関連する報告書
      2024 実施状況報告書
    • 査読あり / オープンアクセス
  • [雑誌論文] Online harassment of Japanese celebrities and influencers2024

    • 著者名/発表者名
      Takano Masanori、Taka Fumiaki、Ogiue Chiki、Nagata Natsuki
    • 雑誌名

      Frontiers in Psychology

      巻: 15

    • DOI

      10.3389/fpsyg.2024.1386146

    • 関連する報告書
      2024 実施状況報告書
    • 査読あり / オープンアクセス
  • [雑誌論文] 生成AIのバイアスをどう測るか――ChatGPT 以降に「AIと差別」を考えるために2024

    • 著者名/発表者名
      明戸隆浩
    • 雑誌名

      部落解放

      巻: 858 ページ: 40-49

    • 関連する報告書
      2024 実施状況報告書
  • [雑誌論文] 公職選挙法の改正・厳格化は必要かー政治家が望む選挙運動と有権者が望む選挙運動の乖離の中で2024

    • 著者名/発表者名
      岡田陽介
    • 雑誌名

      改革者

      巻: 65(8) ページ: 36-39

    • 関連する報告書
      2024 実施状況報告書
  • [雑誌論文] 東京都知事選挙で見られた売名行為をどうすべきか─ 選挙の自由は守りながらも、一定の規制は必要だ2024

    • 著者名/発表者名
      眞鍋貞樹, 岡田陽介
    • 雑誌名

      改革者

      巻: 65(9) ページ: 32-35

    • 関連する報告書
      2024 実施状況報告書
  • [学会発表] Japanese men feel they are discriminated against as much as minority groups at present2025

    • 著者名/発表者名
      Fumiaki Taka, Tetsuro Kobayashi
    • 学会等名
      SPSP 2025
    • 関連する報告書
      2024 実施状況報告書
    • 国際学会
  • [学会発表] テキストマイニング/計量テキスト分析はどのようなデータを用いてきたか――生成AI以降のテキストデータの多様化のために2024

    • 著者名/発表者名
      明戸隆浩
    • 学会等名
      第97回日本社会学会大会
    • 関連する報告書
      2024 実施状況報告書
  • [学会発表] 日本のネット社会における「特権論」と「否定論」――サイバースペースにおいて差別的な「事実」はいかにつくられるか2024

    • 著者名/発表者名
      明戸隆浩
    • 学会等名
      ソウル大学日本研究所国際学術シンポジウム「情報技術と日韓社会: ハイパーコネクティビティ・サイバースペース・人工知能」
    • 関連する報告書
      2024 実施状況報告書
    • 国際学会 / 招待講演
  • [学会発表] Racial Profiling and Social Surveys: Perspectives from Japan and the U.S.2024

    • 著者名/発表者名
      AKEDO, Takahiro
    • 学会等名
      Asian Law and Society Association 2024 Annual Meeting
    • 関連する報告書
      2024 実施状況報告書
    • 国際学会
  • [学会発表] テキストマイニングを目的とした新聞記事データの利用について2024

    • 著者名/発表者名
      曺慶鎬
    • 学会等名
      第97回日本社会学会大会
    • 関連する報告書
      2024 実施状況報告書
  • [学会発表] 都道府県知事の「声」と有権者の評価 ―COVID-19にかかる緊急事態宣言記者会見の分析2024

    • 著者名/発表者名
      岡田陽介
    • 学会等名
      日本社会心理学会第65回大会
    • 関連する報告書
      2024 実施状況報告書
  • [学会発表] 政治ニュースにおけるアナウンサーの発声と印象形成2024

    • 著者名/発表者名
      岡田陽介
    • 学会等名
      日本政治学会2024年度大会
    • 関連する報告書
      2024 実施状況報告書
  • [図書] ヘイトクライムに立ち向かう――暴力化する被害の実態と法的救済2024

    • 著者名/発表者名
      櫻庭総・奈須祐治・桧垣伸次編
    • 総ページ数
      247
    • 出版者
      日本評論社
    • 関連する報告書
      2024 実施状況報告書
  • [図書] 成人式を社会学する2024

    • 著者名/発表者名
      元森 絵里子、ハン トンヒョン
    • 総ページ数
      290
    • 出版者
      有斐閣
    • ISBN
      9784641175006
    • 関連する報告書
      2024 実施状況報告書

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公開日: 2024-04-11   更新日: 2025-12-26  

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