| 研究課題/領域番号 |
24K00350
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| 研究種目 |
基盤研究(B)
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| 配分区分 | 基金 |
| 応募区分 | 一般 |
| 審査区分 |
小区分08030:家政学および生活科学関連
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| 研究機関 | 山形大学 |
研究代表者 |
西岡 昭博 山形大学, 大学院有機材料システム研究科, 教授 (50343075)
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| 研究分担者 |
香田 智則 山形大学, 大学院有機材料システム研究科, 教授 (60261715)
矢野 裕子 山形大学, 大学院有機材料システム研究科, 助教 (60897578)
藤田 直子 秋田県立大学, 生物資源科学部, 教授 (90315599)
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| 研究期間 (年度) |
2024-04-01 – 2028-03-31
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| 研究課題ステータス |
交付 (2024年度)
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| 配分額 *注記 |
18,590千円 (直接経費: 14,300千円、間接経費: 4,290千円)
2027年度: 3,640千円 (直接経費: 2,800千円、間接経費: 840千円)
2026年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
2025年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
2024年度: 8,450千円 (直接経費: 6,500千円、間接経費: 1,950千円)
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| キーワード | 非晶性米粉 / コシ / 老化 / 独自非晶化技術 / 米生地 |
| 研究開始時の研究の概要 |
本研究の目的は独自の発想と手法により実現する小麦に負けない強いコシを持つ全く新しい米生地の実現とコシの発現メカニズムの解明を行うことである。我々のこれまでの予備実験により独自製法による特殊な「非晶性米粉」を一般の米粉に入れるだけで、小麦にも負けない強いコシを持つグルテンフリー麺ができることを示している。本研究により米澱粉の「結晶化度」と「老化特性」の関係が明らかになれば、小麦でいう薄力、中力、強力粉というグルテンの含有量による特性の違いを、澱粉の結晶化度という新たな指標で再現できると考えた。小麦特有の特徴である「コシ」をグルテンを含まない穀物でも実現可能とする研究課題である。
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| 研究実績の概要 |
本研究は、独自製法によって得られた非晶性米粉を用い、小麦に匹敵する強いコシを持つ米粉生地の開発とそのコシが発現するメカニズムを解明することを目的としている。初年度は、「小テーマ①:独自製法の粉砕条件と結晶化度の相関」に関する研究に取り組んだ。ここでは、米の粉砕条件(粉砕温度や粉砕速度)と澱粉の結晶化度との相関を実験的に明確にし、結晶化度を自在に制御できる技術の確立を目的とした。 試料には典型的なうるち種の精米とこれを精製した澱粉を用いた。米粒と精製澱粉との比較を行うことで米粒に含むタンパク等の影響を排除し、粉砕条件と澱粉の結晶化度の相関を系統的に明らかにできる。今回は粉砕速度を固定し、粉砕温度を0℃から120℃の間で変更した。得られた粉砕物は広角X線回折測定を行い、結晶化度を算出した。 米粒の粉砕では、粉砕温度が高くなるほど結晶化度が低下する傾向が見られ、この結果はこれまでの研究成果と一致していた。一方で精製澱粉の粉砕では温度に依存せず結晶化度が一律に低下するという米粒での粉砕にはない傾向を示した。この違いは(a)粉砕時に澱粉分子に印加されるせん断力の違い、(b)タンパク質の有無による違いが原因であると考えられる。上記(a)の影響を明らかにする手段として摩耗状態の異なる臼を用意し実験を行った。臼表面の摩耗状態をレーザー顕微鏡を用いて観察し、臼表面の摩耗をD値という指標で規格化した。D値が低い(摩耗は少ない)臼を用いた場合には結晶化度が低下しにくく、D値が高い(摩耗が多い)臼を用いた場合は低下する傾向がみられた。D値が高い臼は摩耗により粉砕時に澱粉と接触する面積が大きく、澱粉が受けるせん断力が大きくなり、結晶化度が効率的に低下することが示唆された。 次年度は(b)タンパク質の有無による違いに考慮しながら粉砕速度と澱粉の結晶化度との相関を明らかにする。
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| 現在までの達成度 |
現在までの達成度
2: おおむね順調に進展している
理由
当初の計画では、令和6,7年度は米粒の粉砕条件(粉砕温度や粉砕速度)と澱粉の結晶化度との相関を実験的に明確にし、結晶化度を自在に制御できる技術を確立することを目的に研究を遂行することになっている。初年度は上記目的を踏まえ、米の粉砕温度と澱粉の結晶化度との相関を得るべく実験を進めた。その結果、澱粉の結晶化度の制御には粉砕時のせん断力と同時に新たな因子としてタンパク成分の有無の影響があることが分かってきた。我々の独自手法によるアルファ化の適応範囲を米粒だけではなく米澱粉やコーンスターチのような精製澱粉へも拡張することが工業的な観点からも重要と考えている。その意味で独自手法によるアルファ化に与えるタンパク成分の有無の影響を検討することは工業的にも非常に意味がある。令和7年度は初年度の実験成果を踏まえ、当初の計画通り小テーマ①に関する検討を継続する。具体的には試料中のタンパク質の有無による違いに考慮しながら、粉砕温度、粉砕速度等の粉砕条件と澱粉の結晶化度との相関を明らかにする。小テーマ①で得られた結果をもとに低結晶性米粉を作製し、令和8年度から実施予定の小テーマ②:「独自技術から得た米澱粉の結晶化度と老化特性および生地とコシの相関」の解明に繋げる。
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| 今後の研究の推進方策 |
本研究では3つの小テーマを設定し、独自の非晶性米の製造条件と澱粉の老化特性の相関を明確にし、小麦に匹敵した「コシ」の発現メカニズムを解明し、最終的には、本技術を他の澱粉にも適応できるように一般化し、研究を総括したい。初年度は小テーマ①について研究目的の達成に向けた基盤的なデータを得ることができた。今年度に得られた結果を元に、さらに粉砕条件や米に含まれるタンパク質の有無の影響を系統的に明らかにし、澱粉の結晶化度を自在に制御できる技術を確立したい。この基盤データを元に、小テーマ②「独自技術から得た米澱粉の結晶化度と老化特性および生地とコシの相関の解明」に取り組んでいく。最終的には、テーマ③「分子動力学シミュレーションによる澱粉の老化挙動と生地物性との相関解析」に繋げ、研究目的の達成を目指す。
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