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教師エージェンシーを通じた批判的リフレクションによる学校組織開発の学際的研究

研究課題

研究課題/領域番号 24K00383
研究種目

基盤研究(B)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分09010:教育学関連
研究機関国立教育政策研究所

研究代表者

千々布 敏弥  国立教育政策研究所, 研究企画開発部教育研究情報推進室, 特任研究官 (10258329)

研究分担者 溝上 慎一  桐蔭横浜大学, 教育研究開発機構, 教授 (00283656)
石井 英真  京都大学, 教育学研究科, 准教授 (10452327)
久野 弘幸  中京大学, 教養教育研究院, 教授 (30325302)
サルカルアラニ モハメドレザ  名古屋大学, 教育発達科学研究科, 教授 (30535696)
木村 優  福井大学, 学術研究院教育・人文社会系部門(教員養成), 教授 (40589313)
森 朋子  桐蔭横浜大学, 教育研究開発機構, 教授 (50397767)
柴田 好章  名古屋大学, 教育発達科学研究科, 教授 (70293272)
田村 知子  大阪教育大学, 連合教職実践研究科, 教授 (90435107)
研究期間 (年度) 2024-04-01 – 2029-03-31
研究課題ステータス 交付 (2024年度)
配分額 *注記
17,940千円 (直接経費: 13,800千円、間接経費: 4,140千円)
2028年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
2027年度: 3,380千円 (直接経費: 2,600千円、間接経費: 780千円)
2026年度: 3,380千円 (直接経費: 2,600千円、間接経費: 780千円)
2025年度: 3,380千円 (直接経費: 2,600千円、間接経費: 780千円)
2024年度: 5,330千円 (直接経費: 4,100千円、間接経費: 1,230千円)
キーワードプロフェッショナル・キャピタル / ソーシャル・キャピタル / 省察 / カリキュラム・マネジメント / 教育課程経営 / 問題解決 / 教材研究 / 授業研究 / ソーシャルキャピタル / 組織文化 / コーチング
研究開始時の研究の概要

本研究は授業研究やカリキュラム・マネジメント等の教育現場で実践されている組織開発手法を、批判的リフレクションと教師エージェンシーの視点から解明することを目的としている。
授業研究もカリキュラム・マネジメントも多様な手法が提案され、対立関係にあるように見えるが、組織構造や考え方の変容という視点においては同じベクトルを向いているはずである。個人の内省を深めることも、子どもに最適な学びを構想することも、教科の世界を深めることも、組織構造を分析して組織戦略を考えることも、同じベクトル上にあることを示そうとしている。

研究実績の概要

初年度は、カリキュラム・マネジメントを本研究の枠組みで分析する作業に取り組んだ。カリキュラム・マネジメントについては学校経営の立場からカリキュラムを論じる先行研究とカリキュラム論の立場から学校経営を論じる先行研究に分けられる。それぞれの視点の相違を本研究のエージェンシー論の枠組みを使用して分析した。先行研究により異なる課題状況が意識されていること(研究者のエージェンシー)が、カリキュラム・マネジメントの視点の多様性につながっている。カリキュラム・マネジメントの視点の多様性(例えば学習指導要領では教育課程のPDCA、教科横断、条件整備という3視点が提示されているが、3視点の根拠が不十分であるとの指摘が中教審でも提起されている)の背後にある研究者の問題意識(エージェンシー)に焦点を当てることでカリキュラム・マネジメントの上位枠組みを提起できると思われる。その趣旨を日本教育経営学会(6月)、教師学学会(3月)で発表した。
また、本研究の基本的枠組みを教員にわかりやすく伝えることを意図した書『先生たちのフロネーシス』を3月に刊行した。本課題の申請時には客観的思考、問題解決思考、内省思考の枠組みを構想していたが、客観的思考をエピステーメー、問題解決思考と内省思考をフロネーシスの語で示した。『先生たちのフロネーシス』では客観的思考の事例として教材研究、内省思考の事例として教育観の省察、問題解決思考の事例としてカリキュラム・マネジメントを取り上げた。それぞれの事例を通じて本研究の枠組みが教育界に浸透していくことを意図して出版したものであるが、本研究の枠組みをさらに掘り下げる作業が必要であることは言うまでもない。

現在までの達成度
現在までの達成度

2: おおむね順調に進展している

理由

研究の枠組み構築は順調に進展しているが、研究メンバー全体の合意が得られているわけではない。それぞれのメンバーは本課題に有益な視点を提示してくれているが、本課題への集団省察に参加することがそれぞれのメンバーの研究推進につながるような流れを作っていきたい。

今後の研究の推進方策

エピステーメーとフロネーシスという視点は分担者である溝上慎一の『インサイドアウト思考』あるいは石井英真の共同注視論に重なる。その異同を明らかにし、本研究の批判的リフレクション論をまとめる方針である。批判的リフレクションにおけるフロネーシスの位置づけは明確であるが、エピステーメーの位置づけは明確でない。エピステーメーの追究(例えば教材研究)が教師の批判的思考をどう促すのかについての追究は不十分である。
また、エージェンシー論については申請段階ではギデンズの構造に注目したエージェンシー論を意図していたが、溝上慎一のエージェンシー三段階論はカリキュラム・マネジメントに取り組む学校が教育目標を協同省察する上で有効な枠組みであるため、溝上論とギデンズ論を組み合わせたエージェンシー論を構築する方向で検討していきたい。

報告書

(1件)
  • 2024 実施状況報告書
  • 研究成果

    (9件)

すべて 2025 2024

すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 3件、 オープンアクセス 3件) 学会発表 (2件) 図書 (4件)

  • [雑誌論文] 問題解決学習に特有の思考様式の中間項を用いた授業分析による解明 : 発言の意図・含意の解釈の客観的表現2024

    • 著者名/発表者名
      柴田好章
    • 雑誌名

      名古屋大学大学院教育発達科学研究科紀要. 教育科学

      巻: 71 号: 1 ページ: 81-92

    • DOI

      10.18999/nueduca.71.1.81

    • ISSN
      1346-0307
    • URL

      https://nagoya.repo.nii.ac.jp/records/2011983

    • 年月日
      2024-09-30
    • 関連する報告書
      2024 実施状況報告書
    • 査読あり / オープンアクセス
  • [雑誌論文] 「協創する専門職」としての教師の成長を支える省察的実践の長期漸成サイクルとコミュニティ2024

    • 著者名/発表者名
      木村優
    • 雑誌名

      教育心理学年報

      巻: 63 号: 0 ページ: 161-176

    • DOI

      10.5926/arepj.63.161

    • ISSN
      0452-9650, 2186-3091
    • 年月日
      2024-03-30
    • 関連する報告書
      2024 実施状況報告書
    • 査読あり / オープンアクセス
  • [雑誌論文] 公教育の変革を牽引する教師の専門性開発のビジョン2024

    • 著者名/発表者名
      木村優
    • 雑誌名

      教育学研究

      巻: 91 号: 4 ページ: 514-526

    • DOI

      10.11555/kyoiku.91.4_514

    • ISSN
      0387-3161, 2187-5278
    • 関連する報告書
      2024 実施状況報告書
    • 査読あり / オープンアクセス
  • [学会発表] カリキュラム・マネジメント概念の再整理-髙野桂一、中留武昭、倉本哲男、田村知子の分析を中心に-2024

    • 著者名/発表者名
      千々布敏弥
    • 学会等名
      日本教育経営学会
    • 関連する報告書
      2024 実施状況報告書
  • [学会発表] カリキュラム・マネジメント概念に関する考察-先行研究分析を通じて-2024

    • 著者名/発表者名
      千々布敏弥
    • 学会等名
      教師学学会
    • 関連する報告書
      2024 実施状況報告書
  • [図書] 先生たちのフロネーシス2025

    • 著者名/発表者名
      千々布敏弥
    • 総ページ数
      223
    • 出版者
      教育開発研究所
    • ISBN
      9784865606065
    • 関連する報告書
      2024 実施状況報告書
  • [図書] 学校教育目標(スクール・ポリシー)のアセスメントとカリキュラム・ マネジメントの組織化に向けて2024

    • 著者名/発表者名
      溝上慎一
    • 総ページ数
      150
    • 出版者
      東信堂
    • ISBN
      9784798919317
    • 関連する報告書
      2024 実施状況報告書
  • [図書] 子どもと教師のウェルビーイングを実現するカリキュラム・マネジメント2024

    • 著者名/発表者名
      田村知子
    • 総ページ数
      177
    • 出版者
      ぎょうせい
    • ISBN
      9784324113783
    • 関連する報告書
      2024 実施状況報告書
  • [図書] 教育「変革」の時代の羅針盤: 「教育DX×個別最適な学び」の光と影2024

    • 著者名/発表者名
      石井英真
    • 総ページ数
      231
    • 出版者
      教育出版
    • ISBN
      9784316805030
    • 関連する報告書
      2024 実施状況報告書

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公開日: 2024-04-11   更新日: 2025-12-26  

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