| 研究課題/領域番号 |
24K00430
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| 研究種目 |
基盤研究(B)
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| 配分区分 | 基金 |
| 応募区分 | 一般 |
| 審査区分 |
小区分09050:高等教育学関連
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| 研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
加藤 真紀 名古屋大学, 教育基盤連携本部, 教授 (80517590)
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| 研究分担者 |
朴澤 泰男 国立教育政策研究所, 高等教育研究部, 総括研究官 (00511966)
松崎 久美 日本赤十字豊田看護大学, 看護学部, 准教授 (30894646)
星野 晶成 名古屋大学, 国際本部, 准教授 (40647228)
太田 知彩 立教大学, 大学教育開発・支援センター, 助教 (80980995)
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| 研究期間 (年度) |
2024-04-01 – 2028-03-31
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| 研究課題ステータス |
交付 (2024年度)
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| 配分額 *注記 |
17,290千円 (直接経費: 13,300千円、間接経費: 3,990千円)
2027年度: 4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2026年度: 3,770千円 (直接経費: 2,900千円、間接経費: 870千円)
2025年度: 4,810千円 (直接経費: 3,700千円、間接経費: 1,110千円)
2024年度: 4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
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| キーワード | 海外大学進学 / 日本 / 大学の選択 / 進学規模 / 大学進学 / 国際教育 / 留学 / 英語圏先進国 / インタビュー調査 |
| 研究開始時の研究の概要 |
本研究は日本人生徒の海外大学進学の実態と構造を初めて本格的に調査し、彼らの大学進学と受入大学の選択プロセスを明らかにする。まず海外大学への進学規模を明らかにする。次に海外大学進学プロセスを機会の格差を含めて意味的に理解し説明できるモデルを構築する。さらに、進学後の正課内外の学生生活を踏まえ、大学選択要因の認識変容プロセスの解明を試みる。これらは海外大学選択群(英語圏先進国として米・英・豪3か国)約60人と日本の大学選択群(日本人の高校留学経験者や日本への学部留学生)約60人へのインタビュー調査結果の比較を通じて明らかにする。最終的には日本の大学の国際的プレゼンス改善へ向けた議論の喚起をめざす。
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| 研究実績の概要 |
本研究は、日本からの海外大学進学の実態と構造を初めて本格的に調査し、大学進学と受入大学の選択プロセスを明らかにすることを目的とする。研究期間は4年間で、量的と質的の2種類のアプローチを用いて主題に近接する。1年目は都道府県別の海外進学者数データの収集やデータセット作成、および多くの海外進学実績を有する高校や留学事業者への事前調査を実施することや、先行研究を重点的に整理し、情報収集を目的に国内外学会に参加することを予定した。学会は、高等教育学会や大学教育学会、CIES(Comparative and International Education Society)等である。2年目は定量分析を開始し、学会発表や論文投稿、セミナー等での発表を行うことを予定した。 下部の進捗状況で詳細に述べるように、都道府県別データ収集やデータセット作成は既に完了し、分析にも着手している。現在は1時点のデータだが、次年度は別時点のデータを追加し、分析を深める予定である。よって定量分析は当初計画に比べても順調に進んでいる。定性分析では留学事業者への事前調査を実施した後に、その結果を踏まえて当初計画を見直した。例えば、高校生の進路選択に強い影響力を持つ高校の進路指導を詳細に把握する必要を踏まえ、多くの海外進学実績を有する高校を対象に海外進学への進路指導をほぼ対面にて聞き取り調査を実施した。これにより、海外大学進学に向けた高校の取組や関係者の認識が明らかになると期待される。 実施に際しては、ハイブリッドで月1回の定例打合を行った。2024年度前半は共同で先行研究を整理し、複数のメンバーが国内外学会に参加し、発表にふさわしい学会を選択した。さらに研究代表者は2025年3月に米国で開かれたCIESに参加し情報収集することで、米国の大学教育研究の最新の状況把握に努め、次年度以降の発表の可能性を検討した。
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| 現在までの達成度 |
現在までの達成度
2: おおむね順調に進展している
理由
本研究の定量分析では、まず、全47都道府県の海外進学関連データを検索し、ウェブ上に公開されていない場合に道府県の関係窓口に対して所有を照会し収集を試みた。この結果、10都府県のデータが収集されたが、公立高校のみなどその限定性ゆえに分析には不十分と考えられた。そこで、文部科学省が実施している「高校生の留学生交流・国際交流等に関する調査研究」R3調査における海外の高等教育機関等への進学者数を都道府県調査データの代替とすることにし、10月に情報公開請求を行い12月にデータを入手し分析を開始した。同データは収集方法に改善の余地はあるが、高校の名称は入手できなかったものの高校単位で収集されたデータのため一定の分析が可能と判断した。 定性調査においても一定の進捗があった。海外留学者の紹介と実態把握を兼ねて海外留学協議会(JAOS)や複数の留学エージェントに対する聞き取り調査を行った。この結果、定性調査の方向性として、高校における海外進学進路指導を調査することと、日本人生徒の進学先として近年の増加が著しいマレーシアへの現地調査を含むよう計画を変更した。変更後に研究代表者の所属組織において研究倫理申請を行い受理された。その後、高校の海外進学進路指導について、関東や関西の進学校12校に対してほぼ対面にて複数人のインタビューアーにより聞取り調査を行った。そして、この結果を取りまとめ、高等教育学会の第28回大会における口頭発表として申し込みを行った。 研究チームでは緩やかに役割を分担し円滑に研究を遂行した。全メンバーで月に1回ハイブリッドにより進捗を共有し意見集約をすると同時に、学会参加時や聞き取り調査時の前後に打ち合わせを行うなど適切な情報交換を行った。また複数の学生を雇用し、定量データの収集や文字起こしの調整を任せたため彼らの教育機会となった。
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| 今後の研究の推進方策 |
2年目も引き続き定量調査と定性調査を継続すると同時に、国内外での発表を予定する。まず定量調査に関しては、「高校生の留学生交流・国際交流等に関する調査研究」R5調査結果を情報公開請求により入手し、分析を深める。具体的にはR3とR5の変化を含めることや、高校や都道府県単位での高校時の国際交流経験との関係を詳細に検討する。これにより、コロナ禍の影響が懸念された2021年度からの増加や、一般的に指摘される事前経験の影響およびその地域差等が示されることが期待される。 定性調査に関しては、前半は日本国内の聞き取り調査を、後半は海外調査の準備と実施が予定される。前半の国内調査は2種類から構成される。1つは、高校在籍時に英語圏先進国に1年程度留学した後に日本の大学に進学した学生へのインタビューであり、もう1つは日本国内の大学に在籍し英語プログラム(EMI)で学ぶ学部留学生の各約20人である。前者は日本語、後者は英語によるインタビューを予定している。これにより、日本の大学を選んだ学生の動機や誘因が明らかになり、日本の大学を選ばなかった群(海外大学進学群)との対比により、日本の大学を含む国際的な大学選択理由がより一層明確になることが期待される。年度後半からは、海外4か国(英・米・豪・馬)への訪問調査の準備を始める。年度末になる可能性は高いが、1,2か国の調査を予定する。 2年目は1年目の成果に基づき、研究発表に積極的に取り組む。例えば、1年度に実施した海外進学に関連した高校の進路指導インタビュー結果2件および単年度の定量データ分析結果1件を国内学会にて口頭発表し、後半では論文化を目指す。年度末までに論文投稿の完了を目指す。また1年目と同様に全メンバー参加の下で月に1回ハイブリッドにより進捗を共有し、情報交換を図る。そして引き続き複数の学生を雇用し文字起こしの調整や情報収集にあたらせる。
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