| 研究課題/領域番号 |
24K00434
|
| 研究種目 |
基盤研究(B)
|
| 配分区分 | 基金 |
| 応募区分 | 一般 |
| 審査区分 |
小区分09050:高等教育学関連
|
| 研究機関 | 高松大学 |
研究代表者 |
松繁 寿和 高松大学, 経営学部, 教授 (50219424)
|
| 研究分担者 |
井川 静恵 大阪学院大学, 経済学部, 教授 (20461858)
平尾 智隆 摂南大学, 経済学部, 教授 (30403851)
飯田 星良 追手門学院大学, 地域創造学部, 講師 (30846316)
藤井 英彦 日本福祉大学, 経済学部, 准教授 (30979018)
岡嶋 裕子 京都先端科学大学, 経済経営学部, 教授 (50761649)
柿澤 寿信 立命館大学, 共通教育推進機構, 准教授 (70735315)
梅崎 修 法政大学, キャリアデザイン学部, 教授 (90366831)
勇上 和史 神戸大学, 経済学研究科, 教授 (90457036)
|
| 研究期間 (年度) |
2024-04-01 – 2028-03-31
|
| 研究課題ステータス |
交付 (2024年度)
|
| 配分額 *注記 |
17,810千円 (直接経費: 13,700千円、間接経費: 4,110千円)
2027年度: 3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2026年度: 4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2025年度: 4,810千円 (直接経費: 3,700千円、間接経費: 1,110千円)
2024年度: 5,070千円 (直接経費: 3,900千円、間接経費: 1,170千円)
|
| キーワード | 準職業体験 / 認知能力 / 非認知能力 / 準就業経験 / 大学教育 / 相互因果経路 |
| 研究開始時の研究の概要 |
大学生を対象に、産学協同授業や就職活動・インターンシップなどの準就業経験が、大学生の社会的能力の成長やキャリア意識の向上、そして大学における学業への取り組み姿勢とその成果に与える影響を、パネルデータを作成して測定する。 また、準就業経験という外生的ショックは、認知能力と非認知能力の相互作用(交差因果経路)を通じて、学生の成長に影響を及ぼすことが予想される。その過程を統計的に詳らかにすることにより、大学教育期間のどの時期に教育的対応や刺激(外生的ショック)が必要か、また、それらどの程度の強度が適当かなどを客観的に検討する。
|
| 研究実績の概要 |
準就業経験が大学生の成長に与える影響を測定することが本研究の目的である。特に、数年間にかけて学生を追跡し、認知能力と非認知能力の両方を測定しそれらの交差効果を含んだ構造を推定する点に本研究の特徴がある。初年度である2024年度は、まず、社会的能力の成長やキャリア意識の醸成さらには就職活動の実施や開始時期に影響を与えると思われる産学協同授業、キャリア教育、就職活動・インターンシップ、あるいは、アルバイトやボランティア活動などの準就業経験の有効性を先行研究等を参考に吟味し、本研究で実施するアンケート項目の精査に勤めた。 そのために、多くの大学で行われている学生生活調査や入学の際に収集される学生情報、就活・キャリア支援関係部局が把握している就活情報の項目を集め、利用できる既得情報を確認する一方、本研究において新たに追加的に把握しなければならない事項を洗い出した。 また、これまで研究分担者らによって積み上げられてきた議論と過去の分析結果を見直し、学生の非認知能力および社会的能力の測定制度を上げるために調査項目の改善を試みた。特に、準就業経験が非認知能力および社会的能力に与える影響が短時間で現れる可能性を考慮し、計測のインターバルを短くするとともに測定頻度を上げる必要があるとの結論に達した。そのためには、実施に伴う労力や被験者の負担の軽減が求められ、アンケートの簡易化と実施方法が検討された。 一方、本格的な調査を開始する前に、プレテストも試みた。調査実施大学において模擬的に販売や経営を経験する教育プロジェクトを行なっていることに注目し、そのプロジェクトの教育効果を測定できるように共同で調査計画を行い実施した。加えて、対象大学での学業成績や就職活動に関する詳細な情報が入手できるように、大学及び学内関係機関との調査を始めた。
|
| 現在までの達成度 |
現在までの達成度
3: やや遅れている
理由
データの作成を進めるにおいて、主に3つの課題に対処しなければならない。 一つは、非認知能力に関する複数の尺度の選定とそれぞれの尺度における設問項目の精査である。調査対象となった大学においても、学術的理由からではないものの管理のための学生情報の収集、実態把握のための学生生活調査、就活・キャリア支援のための調査や就職状況を把握するための情報が集められている。学生を対象に新たに調査を行うには、かれらの負担を軽減、あるいは、少なくとも増加させないよう、すでに行使されている調査項目との重複を避けるための調査間の調整が必要となった。 また、研究には必要であるがこれまで大学では把握されていない項目も多く、組織的に情報を収集する体制を構築する必要性が生じた。 さらに、産学協同授業、キャリア教育、就職活動・インターンシップ、あるいは、アルバイトやボランティア活動などの準就業経験等のそれぞれの効果を個別に測定するには、非認知能力の計測インターバルを短くするとともに頻度を上げる必要があることがわかった。これは、調査側の労力の増加と被験者の負担を増加させる可能性があるために、尺度の精度を落とすことなく実施が簡易な調査項目の整理と実施方法の改善が求められることになった。 そこで、本格的調査の開始を遅らせ、初年度はプレテストを行うこととなった。具体的には、調査実施大学において行なっている模擬的に販売や経営を経験する教育プロジェクトの教育効果を測定した。その結果を元に、学業成績や就職活動に関する詳細な情報が入手できるように、引き続き大学及び学内関係機関に調査協力の依頼を進めることとなった。
|
| 今後の研究の推進方策 |
プレテストとして行なった調査対象大学における教育プロジェクトの教育効果の測定結果をまとめ、その結果を元に、大学及び学内関係部署に調査協力の依頼を進める。特に、学業成績、学生生活および就職活動に関する情報は個人情報に属することから、十分な協議と対応が必要であり、大学および関係部局とは頻繁に意思疎通をした上で、調査の円滑な実施を試みる。 また、非認知能力の計測インターバルを短くし頻度を上げるために、調査項目を厳選し短時間でアンケートが終えられるように改善を継続する。また、今後はセキュリティを確保した上で、ネット上でアンケートを実施するなどの可能性も検討する。さらに、協力大学の事情の変更により、途中で調査が打ち切られる可能性もあるために、調査対象大学を増やすことも検討する。研究代表者も分担者も所属していない大学での調査の推進においては、必要に応じて調査対象となりうる大学に在籍する研究者に研究分担者として加えるなど、体制の強化も検討する。 この点に関しては、従来個々の大学で独自に進められてきた産学協同授業、キャリア教育、就職活動・インターンシップ、あるいは、アルバイトやボランティア活動などの準就業経験等に関する調査に非認知能力測定を加えたパッケージ化も検討する。これにより、調査費用が大幅に削減され今後の調査が進めやすくなるとともに、パネル調査を行う対象を増やせる可能性が高まる。 一方、プレテストで明らかになったように、大学教育期間全体のパネルデータの作成を待たずとも、学生の大学が提供するフィールドワークや地域開発における課題探究学習などの社会と接する機会を捉えることも可能である。それらに当初から関わり、DID分析などの統計技術が応用できるように設計して効果測定を試みる。
|