研究課題
基盤研究(B)
本研究では不安傾向やアレキシサイミア(失感情語症)傾向に着目し、感情の認識に内受容感覚(身体内部状態の知覚)の諸側面が及ぼす影響を検討し、因果関係の解明と効果的な介入方法の確立を目指す。感情認識と内受容感覚の関連性は、広く研究者の興味をひいてきた一方、内受容感覚の測定方法の信頼性・妥当性の問題や、複数の測定方法のそれぞれが何を測定対象にしているのか、という議論がないがしろにされた状況にある。不安やアレキシサイミアなどの感情認識傾向との関係性を把握した後に、それぞれの傾向と特に強く関連した内受容感覚の側面を変化させるトレーニングを実施し、その変化が感情認識に及ぼす影響を明らかにする。