研究課題
基盤研究(B)
数値計算法の分野では有限個のデータで解の近似を行う.このためには「良い」標本点が必要となる.数値解析の分野では,変数変換を通じて「良い」標本点を得る「変数変換型数値計算法」があり,一次元の問題や,多次元の簡単な領域の問題においては高い効果を発揮する.一方,多次元の一般的な問題に対しては,モンテカルロ法・準モンテカルロ法に基づく方法や,誤差の数学的表示を目的関数とする最適化によって標本点を得る方法がある.これらの方法は,数値計算の高精度化の余地があったり,または実装上の困難性があったりする.そこで本研究では,変数変換を通じて「良い」標本点を得る方法を,多次元の一般的な問題に対しても確立する.