研究課題
基盤研究(B)
まず対角に複素ポテンシャルが入る非エルミート系で、複素ポテンシャルを定数にする妥当性を微視的に確認します。我々は電流がカスプ的最大値をとることを明らかにしましたが、環境系の非マルコフ的効果を取り入れたランダウアー公式による計算ではカスプは現れません。カスプがマルコフ近似のせいなのか、適用範囲は何かを明らかにします。次に非対角に非対称ホッピングが入る非エルミート系で、実験と微視的に対応する電流演算子を定義します。井村らは、各サイトに複素ポテンシャルを課してコンシステントな電流が定義可能になると示唆しました。これに基づいて非対称ホッピング系の電流演算子のコンシステントな定義を明確にします。