| 研究課題/領域番号 |
24K00587
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| 研究種目 |
基盤研究(B)
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| 配分区分 | 基金 |
| 応募区分 | 一般 |
| 審査区分 |
小区分13030:磁性、超伝導および強相関系関連
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| 研究機関 | 神戸大学 |
研究代表者 |
播磨 尚朝 神戸大学, 理学研究科, 名誉教授 (50211496)
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| 研究分担者 |
神戸 振作 国立研究開発法人日本原子力研究開発機構, 原子力科学研究所 先端基礎研究センター, 研究職 (40224886)
與儀 護 琉球大学, 理学部, 教授 (60404555)
水戸 毅 兵庫県立大学, 理学研究科, 教授 (70335420)
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| 研究期間 (年度) |
2024-04-01 – 2028-03-31
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| 研究課題ステータス |
交付 (2024年度)
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| 配分額 *注記 |
18,590千円 (直接経費: 14,300千円、間接経費: 4,290千円)
2027年度: 2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
2026年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2025年度: 3,510千円 (直接経費: 2,700千円、間接経費: 810千円)
2024年度: 10,270千円 (直接経費: 7,900千円、間接経費: 2,370千円)
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| キーワード | NQR/NMR / 電気多極子 / 隠れた秩序 / 一軸応力 / 電場勾配 |
| 研究開始時の研究の概要 |
本研究ではNMR/NQR の実験と群論を用いた対称性の考察、さらにそれを踏まえた電子構造計算により電気的な電子秩序状態の対称性を同定する方法を確立する。URu2Si2 については101Ru をエンリッチした試料で一軸応力の実験を行い、高次電気多極子秩序対称性の同定を行う。CeB6 については低周波NMR/NQR 測定法の開発を行い、ゼロ磁場での電気的秩序状態を明らかにする。さらに、多くの物質に対する電子構造計算による原子の電場勾配データベースを作成し、NMR/NQR による電子状態の対称性の同定の研究の普及をはかる。
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| 研究実績の概要 |
NMR/NQRと電子状態計算をを組み合せて結晶中の電子状態の対称性を同定する方法を確立するために、研究を進めている。電子状態の対称性を同定することは相転移や超伝導状態の性質やその機構を調べる上で極めて重要である。特に、URu2Si2においては、超伝導はいわゆる隠れた秩序相の中で出現しており、秩序相の電子状態の対称性を同定することは超伝導状態を議論する上で必要不可欠のことである。今年度、URu2Si2について行ったことは以下の通りである。○URu2Si2の一軸応力下でのRu-NQR測定を行った。一軸圧を[100]方向にかけて低温でのスペクトルの変化の測定に成功した。これにより[100]方向の場合はRuサイトに内部磁場が生じないことが明らかになった。○URu2Si2において磁場を単結晶c軸垂直面内に印加するとき、99Ru-NMRスペクトル幅が磁場方向に強く依存することを見出した。 この他にも以下のことを行った。○極低周波NQR測定技術により、CeB6の11B-NQR測定に成功しているが、スペクトルが四極子秩序温度3.3 K以下で分裂を示さず、これまでの理論的予測に符合しない。本研究ではNQRとNMR測定の精度を上げ、低温下での秩序構造の解明を目指す必要があることが分かった。さらに、極低周波測定技術を他の物質系にも適用し、NQRの研究領域を拡大した。○EuCu2Ge2の高圧力下NMRおよび、EuCu2(Ge1-xSix)2のNMR測定を実施した。高圧力印可及び元素置換による化学的圧力効果によりEuの価数の変化と磁気状態について、63Cu-NMRスペクトルと緩和時間の測定を通して明らかにした。 また、URu2Si2の一軸応力下での実験によって電子空間群の同定に必要な行程を確認して、論文にまとめつつある。この他、いくつかの物質の電子状態の研究を行った。
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| 現在までの達成度 |
現在までの達成度
2: おおむね順調に進展している
理由
・URu2Si2の一軸圧下でのNMR/NQRの実験もおおむね計画通りに進んでおり、実験結果も順調に得られている。Ru同位体を用いた試料作成については、海外から購入するために為替の問題もあり、十分な量の同位体を確保出来ていない。 ・新たに設置した横磁場超伝導磁石にて、磁場をURu2Si2の単結晶c軸垂直面内に印加し、99Ru-NMRスペクトルの方向依存性を測定した。その結果、スペクトル幅が磁場の方向に強く依存することを再度確認したが、その後、当該超伝導磁石が故障し、現在まで測定が中断状態にある。 ・CeB6について 11B-NQRスペクトル幅のより狭いデータを得るため、測定試料をこれまでの多結晶から単結晶を荒く砕いたものに変更することを計画した。試料提供者(茨城大学)のFZ炉が不調であったため当初の予定よりも時間がかかったが、炉の修理が完了し、年度末に新たな単結晶試料の提供があった。 ・ SmB6について、 CeB6研究で培った極低周波NQR測定技術を、同じ結晶構造を持つSmB6に適用し、NQR周波数604 kHzのスペクトル測定に初めて成功した(J. Phys. Soc. Jpn.誌に投掲載決定)。興味深い点は、磁場下測定の11B-NMR測定で見積もられるNQR周波数は、ゼロ磁場値に対して数%であるが小さくなることで、同じ傾向がCeB6でも観測されている。可能性の一つとして、磁場の印加は電荷分布の変更を引き起こしている可能性がある。 ・低周波NMR/NQR測定の感度向上の方策を検討した。 ・いくつかの物質について電子状態計算を行い、電子状態について詳細な議論を行った。
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| 今後の研究の推進方策 |
・一軸圧下での実験は[110]方向と[100]の一軸圧実験でまだ確認しなければならない実験がいくつか出てきている。今後は、まずその測定を終わらせる。並行してRu同位体の購入と試料育成を行う。 ・URu2Si2の横磁場超伝導磁石の修理期間が数か月以上に及ぶと考えられる。それまでの間、測定条件の改善を試みる試験測定を行い、修理完了後に詳細なスペクトル測定に移行する。 ・CeB6については、新たに提供を受けた単結晶を荒く砕き、11B-NQRの再測定を行って、3.3K近傍でのスペクトル変化を詳細に調べる。 ・低周波NMR/NQR測定について検討した事項について、実際に装置を作成し、その効果を検証する。 ・これまでにNQR測定が行われていない、または例が少ない原子核を用いたNQR測定を目指し、対象物質の検討及び測定を行う。 ・LDA+U法を用いて、電気多極子の反強的秩序状態の計算を行う。電場勾配から求まるNQR周波数とフェルミ面について可能な限り実験と比較を行う。
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