| 研究課題/領域番号 |
24K00607
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| 研究種目 |
基盤研究(B)
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| 配分区分 | 基金 |
| 応募区分 | 一般 |
| 審査区分 |
小区分14020:核融合学関連
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| 研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
高橋 宏幸 東北大学, 工学研究科, 講師 (30768982)
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| 研究分担者 |
澤田 圭司 信州大学, 学術研究院工学系, 教授 (40262688)
岡本 敦 名古屋大学, 工学研究科, 准教授 (50396793)
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| 研究期間 (年度) |
2024-04-01 – 2028-03-31
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| 研究課題ステータス |
交付 (2024年度)
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| 配分額 *注記 |
18,590千円 (直接経費: 14,300千円、間接経費: 4,290千円)
2027年度: 3,380千円 (直接経費: 2,600千円、間接経費: 780千円)
2026年度: 2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
2025年度: 6,110千円 (直接経費: 4,700千円、間接経費: 1,410千円)
2024年度: 6,110千円 (直接経費: 4,700千円、間接経費: 1,410千円)
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| キーワード | 非接触ダイバータ / 磁場閉じ込め核融合 / 分子活性化再結合 / イオン温度 / 高周波プラズマ / DT-ALPHA / Retarding field analyzer / 高エネルギーイオン |
| 研究開始時の研究の概要 |
東北大学の高周波プラズマ装置DT-ALPHAにて水素MARによる非接触プラズマを生成する.本研究では特にIC-MAR反応に着目する.電子,イオン,水素分子の振動・回転分布など,MARに関連する複数のパラメータを計測するための環境を構築する.水素MARプラズマの計測と衝突・輻射コードによる解析を通してIC-MARが強く進行するプラズマ内部の粒子生成・消滅バランスを明らかにする.高強度かつ高エネルギーの水素イオンビームを生成する環境を構築する.水素非接触プラズマに対するビーム入射実験を行い,高エネルギーイオンの衝突によってIC-MARの反応率がどのように変化するかを定量的に明らかにする.
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| 研究実績の概要 |
(1) DT-ALPHA装置で水素プラズマに対する水素二次ガス供給実験を行なった.水素原子線と分子線の分光計測結果をもとに,イオン交換(IC-MARの1段目の反応)と解離性付着(DA-MARの1段目の反応)の反応率解析を行なった.その結果,①イオン交換の反応率は解離性付着の反応率よりも2桁程度大きいこと,②電子密度がロールオーバーを終えたあとでも高いイオン交換反応が維持されることが分かった.観測されたロールオーバー,すなわち電子消滅の開始や維持に対してIC-MARが大きく寄与することを示唆するものである. (2) 電子基底状態の水素分子密度(以下,水素分子密度)と水素原子密度の値を絶対測光から得る手法を構築した.水素分子線(Fulcher-α帯)の絶対測光と衝突・輻射解析から水素分子密度を見積もると,放電前の圧力から予想される値よりも1桁程度小さい値となることが判明した.放電中の水素分子密度の値を放電前の圧力から見積もると10倍程度過大評価する可能性が示された.水素バルマー系列線の発光強度から電子基底状態の水素原子密度を見積もると,バルマー系列線の上準位の主量子数が小さいほど大きな原子密度が得られた.主量子数毎に見られる違いは輻射再吸収効果の違いで説明できる可能性がある. (3) 軸方向・周方向に流れ持つプラズマに対してRetarding field analyzer (RFA) によるイオン温度の計測を行なった.RFAのイオン捕集部を流れ場の上流に向けた場合,捕集部が下流に向けられた場合に得られるイオン温度よりも高い値が得られることが判明した.Shifted-Maxwellianを仮定することにより,異なる方向で得られたイオン温度の違いを説明できることを示した.この性質を利用することで流れの影響を補償したイオン温度を算出できることも示した.
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| 現在までの達成度 |
現在までの達成度
2: おおむね順調に進展している
理由
本研究を遂行するためには,(1)水素IC-MAR反応が強く進行するプラズマの生成,(2)水素IC-MARを含めた原子・分子過程の衝突・輻射解析の高度化,および(3)電子・イオン・中性粒子の診断手法の確立が必要となる. (1)に関しては,イオン交換(IC-MARの一段目の反応)の反応率が高いプラズマを得ることに成功した.DA-MARと異なりIC-MARは進展の度合いを示す簡易的な指標が存在しないことが課題である.そこで我々は水素分子の絶対測光から電子基底状態にある水素分子の振動・回転分布を求め,得られた分布をもとにイオン交換・解離性付着等の衝突反応率解析を行なった.このようなアプローチによりIC-MARが強く進行するプラズマが得られていることを確認することができた. (2)に関しては,研究分担者である信州大学・澤田教授により開発が進められている水素分子の衝突・輻射コードを用いた解析を開始した.これまでの我々の解析はイオン交換・解離性付着など水素プラズマの中で同時に進行する衝突・輻射過程の1部に限定されていたが,解析の範囲を大幅に拡大することができた. (3)に関しては,今年度の取り組みによって大幅な高度化が達成された.絶対測光と衝突・輻射解析を併用することで,放電プラズマ中における電子基底状態の水素原子密度・水素分子密度の評価手法を構築することができた.また,DT-ALPHAのような小型直線装置でも利用可能な低擾乱のretarding field analyzer (RFA)を開発することに成功した.RFAにより得られるイオン温度の値はプラズマ中に普遍的に存在するプラズマの流れによる影響を受けることを明らかにし,さらに流れの影響を補償したイオン温度の導出手法も構築した.
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| 今後の研究の推進方策 |
今年度の取り組みによりIC-MARが強く進行するプラズマ(IC-MARプラズマ)の生成は達成できたと考えているが,衝突・輻射コードを用いた高度な反応率解析を行うことでIC-MARの生成を裏付ける.基底状態の水素原子密度・基底状態の水素分子密度 ・イオン温度の計測と衝突・輻射コードを組み合わせ,DT-ALPHAの水素プラズマ中で進行する衝突反応を詳細に解析する.この取り組みによってIC-MARプラズマの生成を裏付ける.今年度開発したretarding field analyzer (RFA) によるイオン温度の計測は,運用における課題点の洗い出しを行うため主としてヘリウムプラズマを対象に行なった.今後は計測対象を水素プラズマへ移行し,衝突・輻射解析のインプットパラメータを得る. 並行して水素MARによる非接触プラズマ生成実現のための取り組みを進める.DT-ALPHAにおける水素プラズマの電子密度は最大で10^17 m^-3程度であり,電子密度を1桁程度増加させることで非接触化が期待できる.到達可能な電子密度の値は磁場強度に密接に関わると予想される.磁場電源を新しく整備することで印加可能な磁場の値を現状の0.2 T程度から0.25 T程度まで引き上げ,到達可能な電子密度の値を押し上げるとともに非接触プラズマの生成に繋げる.
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