| 研究課題/領域番号 |
24K00630
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| 研究種目 |
基盤研究(B)
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| 配分区分 | 基金 |
| 応募区分 | 一般 |
| 審査区分 |
小区分15010:素粒子、原子核、宇宙線および宇宙物理に関連する理論
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| 研究機関 | 慶應義塾大学 |
研究代表者 |
早田 智也 慶應義塾大学, 医学部(日吉), 准教授 (50762655)
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| 研究分担者 |
日高 義将 京都大学, 基礎物理学研究所, 教授 (00425604)
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| 研究期間 (年度) |
2024-04-01 – 2027-03-31
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| 研究課題ステータス |
交付 (2024年度)
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| 配分額 *注記 |
18,460千円 (直接経費: 14,200千円、間接経費: 4,260千円)
2026年度: 7,280千円 (直接経費: 5,600千円、間接経費: 1,680千円)
2025年度: 7,280千円 (直接経費: 5,600千円、間接経費: 1,680千円)
2024年度: 3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
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| キーワード | 格子ゲージ理論 / 量子計算 / 熱化 / フロッケ系 / 非平衡 |
| 研究開始時の研究の概要 |
近年の量子計算機や量子情報理論の急速的な進展によって、量子計算もしくは関連する計算手法(特にテンソルネットワークに基づく手法)を素粒子・原子核物理学、すなわち、場の量子論的な系の問題へと応用する試みが注目を集めている。本研究は場の量子論の中でも特に宇宙初期や高エネルギー重イオン衝突実験の物理で重要になるゲージ理論の時間発展を計算するための量子計算手法の開発を行う。簡単な非平衡問題に関して開発した計算手法を超伝導型量子計算機を使って実際に実行することで、手法の開発に留まらず、より将来的な応用へと繋がる実践的な研究を行うことを目標とする。
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| 研究実績の概要 |
近年急速に発展している量子計算機の素粒子・原子核物理学への応用を探るために、IBMの提供する超伝導型量子計算機およびQuantinuumの提供するイオントラップ型の量子計算機の特性の異なる2種の量子計算機を用いて、量子多体系の非平衡ダイナミクスに関する実証実験を行った。 超伝導型量子計算機: 1次元および疑1次元の格子ゲージ理論を対象とし、熱化の実時間ダイナミクスの量子シミュレーションに関する実証実験を行った。これらの系はまだテンソルネットワークに基づいて古典計算機でも効率良く計算することが可能な種類の問題であり、まずは量子計算機の性能を確認するためのベンチマークテストとして採択した。error mitigationを適切に行うことで、テンソルネットワークに基づく古典シミュレーションと定量的に比較可能な計算を実機を用いて実行可能であることが明らかになった。今後、同じ問題を2次元の格子ゲージ理論を対象として行うことで、古典計算ではリソース的に扱えない規模の計算を量子計算機を用いて行うことができると期待できる。 イオントラップ型の量子計算機: 計算を行った当時最もフィデリティ(精度)の良い量子デバイスを用いて、現状可能な最高精度での量子シミュレーションでどのような計算ができるかについて実証実験を行った。こちらに関しても、今後、デバイスが更新され、扱える量子ビットの数が増えることで、古典計算では扱えない規模の計算を量子計算機を用いて行うことができると期待できる。
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| 現在までの達成度 |
現在までの達成度
2: おおむね順調に進展している
理由
研究は計画通りに概ね順調に進展している。実機を用いた実証実験に関する論文を3本出版することができた。
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| 今後の研究の推進方策 |
研究計画に沿うように研究を進め、格子ゲージ理論のシミュレーションへの量子計算機の実用的応用を進めていく。同時に、量子計算機が早期に古典計算をアウトパフォームするような問題を探索し、それらへ量子計算機を積極的に応用する研究を行う。
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