| 研究課題/領域番号 |
24K00654
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| 研究種目 |
基盤研究(B)
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| 配分区分 | 基金 |
| 応募区分 | 一般 |
| 審査区分 |
小区分15020:素粒子、原子核、宇宙線および宇宙物理に関連する実験
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| 研究機関 | 富山大学 |
研究代表者 |
中野 佑樹 富山大学, 学術研究部理学系, 助教 (70781889)
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| 研究分担者 |
國友 正信 久留米大学, 医学部, 講師 (20794621)
八田 良樹 名古屋大学, 宇宙地球環境研究所, 研究員(学振PD) (30981477)
伊藤 博士 東京理科大学, 創域理工学部先端物理学科, 助教 (60814720)
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| 研究期間 (年度) |
2024-04-01 – 2027-03-31
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| 研究課題ステータス |
交付 (2024年度)
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| 配分額 *注記 |
18,460千円 (直接経費: 14,200千円、間接経費: 4,260千円)
2026年度: 3,510千円 (直接経費: 2,700千円、間接経費: 810千円)
2025年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
2024年度: 12,480千円 (直接経費: 9,600千円、間接経費: 2,880千円)
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| キーワード | 太陽 / ニュートリノ / 日震学 / 星震学 / 宇宙線ミューオン / ラドン / Super-Kamiokande / 太陽ニュートリノ / 太陽g-mode振動 / 太陽模型 |
| 研究開始時の研究の概要 |
太陽は最もよく調べられた恒星であるが、内部の密度構造、元素組成構造には不定性が残っている。太陽自身の重力に由来する太陽g-mode 振動は、太陽内部構造を解明する1つの決め手である。しかし、太陽表面における振幅が極めて小さいため、光学的な探索では発見に至っていない。このような現状を打開すべく、太陽ニュートリノ観測と太陽内部の理論研究を組み合わせることで太陽g-mode 振動の実態を明らかにする。
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| 研究実績の概要 |
本研究では、素粒子実験を専門とする研究者と天文理論を専門とする研究者が協力して、太陽g-mode振動の観測可能性を精査し、実際の探索を遂行している。
2024年度は、太陽g-mode振動による局所的な密度変化 (温度変化)に起因して、太陽内部で生成されるニュートリノの放出量が周期的に増減するかを理論的に評価した。特に、2014年に上記のような理論模型が提案されたが、ニュートリノ実験では観測されていない現状から、最新の太陽模型構築 (分担: 國友)と、星震学理論の手法 (分担: 八田)を組み合わせて、再評価した。結果として、既存の論文で予想されていた周期的な変動が生じないことを指摘した。現在、この研究成果を基に、実際のニュートリノ検出器で観測可能性を議論しており、この研究成果に関しては2025年度中に論文を投稿する予定である。
また、Super-Kamiokande (SK) 検出器での太陽ニュートリノ観測に関する研究を遂行した (代表: 中野)。特に、(1) 太陽ニュートリノ観測、(2) ガドリニウム添加水の放射性物質の分析、(3) 宇宙線ミューオンによる背景事象の評価、(4) 検出器の性能評価 (分担: 伊藤)を実施した。(1) の研究に関しては、太陽活動の11年周期と太陽ニュートリノ観測頻度の相関に関して議論した。この研究成果は論文として公表した。(2)の研究に関しては、本基盤研究 (B)の予算によって購入したラドン検出器を設置、稼働させ、SK検出器内部の放射性物質の分布を評価することに成功した。この成果は現在論文の投稿準備中である。(3)の研究に関しては、SK検出器に到来する宇宙線ミューオンの内、負電荷のミューオンが酸素原子核に吸収される原子核反応を評価し、分岐比を測定した。こちらの成果も論文の投稿準備中である。
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| 現在までの達成度 |
現在までの達成度
1: 当初の計画以上に進展している
理由
実績の概要に記載した通り、太陽g-mode振動による局所的な密度変化 (温度変化)に起因して、太陽内部で生成されるニュートリノの放出量が周期的に増減するかを理論的に評価した。論文の投稿準備が進んでいるため、おおむね順調に進展していると判断できる。また、太陽模型構築に重要な原始星の進化に関して、特にその角運動量に注目した理論研究を行い、磁場を通した新たなスピンダウン機構を解明した。本成果をまとめた論文は国際誌The Astrophysical Journalにて出版された。
本基盤研究(B)の予算で購入したラドン検出器による放射性物質の分析も順調にデータ取得ができている。論文の投稿準備が進んでいるため、こちらもおおむね順調に進展していると評価できる。これらの計画されていた研究に加えて、宇宙線ミューオンと酸素原子核の吸収反応を評価する研究を遂行した。この研究により、自然に生成される放射線物質を利用して、検出器のエネルギー再構成の性能評価を実施できることがわかった。吸収反応の分岐比に関する測定が実施できたことにより、太陽ニュートリノだけではなく、原子核の分野に関する研究でも研究成果が上がった。
以上の理由により、理論的な成果と観測(実験)的な成果の両方で研究成果を得ていることから、当初の計画以上に進展していると判断した。
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| 今後の研究の推進方策 |
2025年度は、2024年度に得られた研究成果を論文として公表する段階である。
理論的な展開としては、太陽の2倍程度の質量を持つ恒星であるdelta-Scuti型星を用いた、星震学解析の応用、恒星模型構築のスキーム検証を実施する。これらの研究を通して、これまでの太陽模型構築の不定性改善に取り組む。
観測(実験)的な展開としては、太陽ニュートリノ観測データの観測時刻情報を利用して、太陽g-mode振動に関する物理解析を実施する。特に、Super-Kamiokande実験では、約30年に渡る観測データを所有しているので、これらの観測データから太陽g-mode振動と同じ周期、期待される観測頻度の増減を明らかにする。これらの研究を通して、太陽内部のg-mode振動の発見を目標とする、仮に有意な観測結果が得られなかった場合は、太陽g-mode振動の太陽内部での振幅(局所的な温度変化)に対して実験的な制限を与える。
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