| 研究課題/領域番号 |
24K00717
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| 研究種目 |
基盤研究(B)
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| 配分区分 | 基金 |
| 応募区分 | 一般 |
| 審査区分 |
小区分17030:地球人間圏科学関連
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| 研究機関 | 信州大学 |
研究代表者 |
山田 昌樹 信州大学, 学術研究院理学系, 助教 (40806402)
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| 研究分担者 |
王 宇晨 国立研究開発法人海洋研究開発機構, 海域地震火山部門(地震津波予測研究開発センター), 研究員 (80943290)
馬場 俊孝 徳島大学, 大学院社会産業理工学研究部(理工学域), 教授 (90359191)
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| 研究期間 (年度) |
2024-04-01 – 2028-03-31
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| 研究課題ステータス |
交付 (2024年度)
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| 配分額 *注記 |
18,460千円 (直接経費: 14,200千円、間接経費: 4,260千円)
2027年度: 2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2026年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
2025年度: 5,330千円 (直接経費: 4,100千円、間接経費: 1,230千円)
2024年度: 7,020千円 (直接経費: 5,400千円、間接経費: 1,620千円)
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| キーワード | 活断層型地震 / 2024年能登半島地震 / 津波堆積物 / 津波数値計算 / 逆解析 / 微化石分析 / 古環境復元 / 津波数値シミュレーション / 海底活断層 / 別府湾 / 能登半島地震 |
| 研究開始時の研究の概要 |
本研究では,活断層型地震による津波の発生頻度・条件・規模の理解に向けて,1596年に大津波が発生した別府湾の沿岸地域および2024年能登半島地震によって津波の浸水被害を受けた地域において,陸域に残された過去数千年間の津波堆積物を詳密に調査する.さらに,津波堆積物の調査結果と最新の津波計算技術を使って津波の規模を推定する.地質記録と古文書記録,数値計算を融合して取り組む本研究は,活断層型地震による津波の理解ならびに国内外での津波リスク評価に向けた研究モデルとなる.
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| 研究実績の概要 |
本研究は,活断層型地震によって発生する津波のリスク評価に資する研究モデルの構築を目的とし,別府湾沿岸における古津波堆積物の調査と,2024年能登半島地震に伴う津波の現地調査および数値計算を通じて,活断層型津波の特性解明を進めている.2024年度は,能登半島北東部の津波浸水域において現地調査を実施し,陸上に残された津波堆積物について,堆積構造・粒度・層厚の詳細記録に加えて,XRF分析や微化石分析を行い,堆積物の供給源や空間的・時間的変化を復元した.石川県能登町の内浦地区では河川を遡上して堤防を越流した津波によって形成されたサブユニット構造をもつ津波堆積物が確認され,津波の遡上および堆積の形成プロセスが明らかとなった.また,津波痕跡高データを用いた津波浸水計算と,深層学習による逆解析(FITTNUSS-DNN)を実施し,波源モデルの精度検証と改良を行うことで,実際の浸水範囲との整合性の高い波源モデルを構築した.別府湾北岸に位置する大分県日出町の沿岸地域では既往コアに対して珪藻分析と放射性炭素年代測定を行い,堆積環境変遷や地震性地殻変動の影響を明らかにするとともに,沿岸に分布する巨礫群のドローン測量および台風・津波に対する数値計算を行い,30トンを超える巨礫が津波により移動した可能性を示唆した.以上の成果は,活断層型津波に関する地質学的・工学的知見の蓄積を通じて,将来のリスク評価や防災に資する情報となることが期待される.
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| 現在までの達成度 |
現在までの達成度
2: おおむね順調に進展している
理由
本研究課題では,活断層型地震に起因する津波のリスク評価に資する研究モデルの構築を目的とし,能登半島と別府湾の沿岸地域を主対象に調査・解析を進めている.2024年1月の能登半島地震津波に関しては,現地調査,サンプリング,分析,数値計算の各段階を通じて研究が概ねまとまりつつあり,現時点で国際誌への投稿を4件準備中である.このうち3件はまもなく投稿予定であり,すでに国内外の複数の学会でも成果発表を行っている.研究の早期公表とフィードバックの獲得を両立できており,進捗はおおむね順調である.一方で,能登半島での調査に人的・時間的リソースを重点的に投入したこともあり,別府湾における当初計画の一部にはやや遅れが生じている.しかしながら,北岸に位置する日出町の沿岸地域では既往コアに対する詳細な分析や,沿岸巨礫の現地調査と数値実験を中心に研究を着実に進めており,遅れを補う体制を整えつつある.2025年度には南部地域を含む調査エリアの拡張を予定しており,新たな掘削調査の実施に向けた準備も始めている.なお,能登半島に関しては今後も継続的な現地調査と追加分析を行う予定であり,調査対象の深化と空間的拡張を両立させながら,研究全体としては計画に沿った進捗を維持していると言える.
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| 今後の研究の推進方策 |
2025年度は,能登半島および別府湾における継続調査と解析を通じて,活断層型地震に伴う津波堆積物の特性と履歴の解明をさらに推進する.能登半島では,春季に再度現地調査を実施し,1年を経た津波堆積物の経年変化を,堆積構造,化学組成,微化石群集など多面的に捉えることで,堆積物の保存過程や時間変化に関する知見を得る予定である.また,別府湾においては春季に沿岸巨礫の再調査,秋季には北岸および南岸における新規掘削調査を予定している.空中写真判読により候補地点は既に絞り込まれており,これらの調査により別府湾の津波履歴をより精緻に再構築するとともに,並行して数値計算による津波挙動の定量的復元を進める.研究体制に大きな変更はなく,現在の分担構成のもとで安定して遂行できる見通しである.研究代表者の所属学生14名のうち7名が本課題に関わる研究を担当し,人的資源も確保されている.懸念されるような重大な課題は現在のところ生じておらず,当初計画に沿って順調に進展している.成果の公表については,2024年能登半島地震津波に関する論文4本,別府湾に関する論文4本の投稿を目指しており,多くの原稿が最終段階である.あわせて国内外の学会における発表も継続し,研究成果の発信とフィードバックの獲得,地域防災との接点構築にも積極的に取り組む方針である.
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