研究課題
基盤研究(B)
本研究では,構造接着として最も汎用的なエポキシ樹脂の接着界面を対象に,材料のナノ組織と接着強度の関係を結び付けることを目指す.まず、エポキシ樹脂の接着界面における初期き裂の発生を捉えるため,放射光X線CTでその場観察実験を行う.このサンプルを実験室に持ち帰り,試験後の破面上で破壊起点部のナノ組織を原子間力顕微鏡による形状像と弾性率マッピングで明らかにする.こうして明らかにしたナノ組織の観察結果を反映した応力解析を行うため、分子鎖の架橋点密度と絡み合い密度を関数とする構成方程式を活用した有限要素モデルを構築する.実験結果と有限要素解析を同時進行することで,接着界面の初期き裂発生機構を解明する.