| 研究課題/領域番号 |
24K00792
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| 研究種目 |
基盤研究(B)
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| 配分区分 | 基金 |
| 応募区分 | 一般 |
| 審査区分 |
小区分18040:機械要素およびトライボロジー関連
小区分18030:設計工学関連
合同審査対象区分:小区分18030:設計工学関連、小区分18040:機械要素およびトライボロジー関連
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| 研究機関 | 兵庫県立大学 |
研究代表者 |
鷲津 仁志 兵庫県立大学, 情報科学研究科, 教授 (00394883)
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| 研究期間 (年度) |
2024-04-01 – 2027-03-31
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| 研究課題ステータス |
交付 (2024年度)
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| 配分額 *注記 |
18,460千円 (直接経費: 14,200千円、間接経費: 4,260千円)
2026年度: 5,330千円 (直接経費: 4,100千円、間接経費: 1,230千円)
2025年度: 6,630千円 (直接経費: 5,100千円、間接経費: 1,530千円)
2024年度: 6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
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| キーワード | 分子シミュレーション / 流体力学 / トライボロジー / ブラウン運動 / グリース / 格子ボルツマン法 / 分子動力学 / 熱伝導 / 流体シミュレーション / マルチフィジックスシミュレータ / ボトムアップモデリング |
| 研究開始時の研究の概要 |
本研究では,マルチスケール流体(低分子の基油と巨大分子の複合体)の流動・摩擦特性を予測するシミュレータを開発する.これにより,流体潤滑における摩擦係数の予測,とくに作動油やエンジン油に添加する高分子粘度調整剤の潤滑,風力発電機やモーターにおけるグリースにおけるレオロジーを含めたメソスケールの摩擦発現機構を明らかにする.その際,化学的特徴を含め,分子レベルからのボトムアップの描像としてマルチスケール流体におけるオイル挙動の学理を構築する.
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| 研究実績の概要 |
(1)溶質の多階層の自己組織化構造のモデリング:マルチスケールモデリングについて,基本的な方法を検討している.全原子分子動力学により,グリースの増稠剤に関してどのようなモデルが適当であるかを検討する.その前に,具体的な増稠剤分子の油中の構造について解析し,それぞれの分子についての特徴を調べた.その結果,リチウムイオングリースについて,OH基の有無によって分子集合構造が異なること,それはリチウムカチオンと官能基の相互作用に依るということを明らかにした.また,機械学習力場を用いた解析も行い,同様の結果を得た.次に,ウレアグリースについて,側鎖の違いによる同様の解析を実施したところ,分子集合構造および水素結合状態が異なることがわかった. (2)シミュレータの改良(熱伝導モデリングなど):熱伝導についても,BDLBM の計算コードに取り込み,基本的な現象解析を実施した.ブラウン粒子と溶媒との熱交換のスキームの違いによって,流動特性に違いが生じることがわかった. (3)モデルの妥当性検証およびレオロジー特性の解明:上記の分子動力学解析の結果を妥当性検証手段の一つとして用いることが可能であることがわかった.また,レオロジー特性について,RHEO-USAXS 解析の解釈のための新規分子計算アルゴリズムを作成することに成功した. (4)材料探索手法の提案:材料探索のために,まずは単純液体に対する機械学習解析を実施し,熱伝導度に寄与する説明変数について明らかにした.
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| 現在までの達成度 |
現在までの達成度
2: おおむね順調に進展している
理由
(1)溶質の多階層の自己組織化構造のモデリング:様々な分子種に対して,どこに着目して粗視化モデリングを行ったら良いかについて,全原子分子動力学によってかなり様々なことがわかった.とくに,官能基と分子集合構造との関係について明らかになったので,今後のモデリングに応用していく予定である. (2)シミュレータの改良(熱伝導モデリングなど):熱伝導について導入したと同時に,双極子モデル,タンパク質のモデル,United Atom モデルの改良も進めている.この結果,汎用性が高いシミュレータとなりつつある. (3)モデルの妥当性検証およびレオロジー特性の解明:実験との対応について,今年度は RHEO-USAXS との関係について進捗があったが,他の実験との連携も進めている. (4)材料探索手法の提案:これまで実施してきたパーシステントホモロジーによる高分子の解析についても論文を投稿しており,本研究テーマとの融合も進めている.
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| 今後の研究の推進方策 |
(1)溶質の多階層の自己組織化構造のモデリング:グリースをはじめとする複雑流体構造について全原子分子動力学による解析をさらに進めて,粗視化モデリングのヒントとするとともに,検証用のデータとして活用する.検討対象としては,引き続きリチウムイオングリースとウレアグリースとする.また,潤滑油添加剤などについても検討を進める. (2)シミュレータの改良(熱伝導モデリングなど):粗視化モデリング手法を取り入れ,シミュレータの改良を進める. (3)モデルの妥当性検証およびレオロジー特性の解明:全原子モデルにおける大規模シミュレーションの結果と主として比較するが,必要に応じて放射光施設における分光学解析や,直接観測のグループと連携して,モデルの妥当性を確かめる. (4)材料探索手法の提案:れまで実施してきたパーシステントホモロジーによる高分子の解析についても論文を投稿しており,本研究テーマとの融合も進めてる.
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