| 研究課題/領域番号 |
24K00856
|
| 研究種目 |
基盤研究(B)
|
| 配分区分 | 基金 |
| 応募区分 | 一般 |
| 審査区分 |
小区分20020:ロボティクスおよび知能機械システム関連
|
| 研究機関 | 立命館大学 |
研究代表者 |
王 忠奎 立命館大学, 理工学部, 准教授 (50609873)
|
| 研究分担者 |
川村 貞夫 立命館大学, 立命館グローバル・イノベーション研究機構(BKC), 教授 (20186141)
有田 輝 九州大学, 工学研究院, 准教授 (60843993)
平井 慎一 立命館大学, 理工学部, 教授 (90212167)
|
| 研究期間 (年度) |
2024-04-01 – 2028-03-31
|
| 研究課題ステータス |
交付 (2024年度)
|
| 配分額 *注記 |
18,720千円 (直接経費: 14,400千円、間接経費: 4,320千円)
2027年度: 4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2026年度: 4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2025年度: 4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2024年度: 4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
|
| キーワード | ソフトロボット / エンドエフェクタ / 把持 / 剛性 / 食産業自動化 / 剛性・粘性 / 高速運動 / 食品ハンドリング |
| 研究開始時の研究の概要 |
ソフトロボティクスは,近年注目されているが,多くのソフトロボットの剛性が低く,大出力と高速運動に不向き,実用化されたケースがまだ少ない.本研究では,柔軟や脆弱物をハンドリンクするソフトロボットハンドの剛性・粘性に注目して,高速動作における力学モデルの構築を行い,ソフトハンド剛性・粘性の影響を解明し,高速動作を求められる剛性・粘性の設計を明らかにする.異方剛性を含む高速運動とロボットの柔軟性を両立することを探り,構造設計と運動制御を考慮した最適設計を確立する.研究成果がソフトロボット設計の基礎理論になる.応用として,ソフトロボットハンドによる食品や農林水産物の高速ハンドリングを着目する.
|
| 研究実績の概要 |
2024年度の実績は下記の通りである。 1)柔らかくて脆弱性がある食品として、生牡蠣の弾性(ヤング率)を計測した。時期によって生牡蠣の特性が変わるということで、異なる時期の生牡蠣を計測した。高速Pick-and-Place作業を行う際に、特にPlaceする際に、カキの付着性がPlace位置の精度に大きい影響があり、生牡蠣の表面の付着性に注目し、評価指標と計測装置を提案している。また、質量-ばね-ダンパーの3要素モデルを用いて、食品の粘弾性を表し、計測を行った。2)生牡蠣を高速でハンドリングできるソフトグリッパを開発した。先行研究で開発したカキフライハンドを改良し、生牡蠣を対応できるようにした。大きさが異なる2種類の生牡蠣を用いて実験を行い、60個/分の速度で、3種類のトレイに対して、成功している。現在、このソフトグリッパをベースに生産現場への導入を検討中である。3)大根を高速で把持できるロボットハンドの2種類を開発した。1つ目のハンドはアクチュエータをつかずに、ロック機構を利用し、環境との接触により、ハンドの開閉を実現するものである。二つ目はローラ機構を有して、大根を把持した後に、大根を回転させることができ、セル生産方式で大根の2次加工自動化ができるものである。4)有限要素シミュレーションを通して、高速運動における異なる剛性のソフトグリッパの把持性能を検討した。結果によると、最適なグリッパ剛性が存在することを確認した。5)リニアモーターを用いた微小把持力と剛性異方性を実現できるロボットハンドを開発し、様々な脆弱食品を用いて把持実験を行い、ハンドの性能を検証した。このハンドは力センサなしで、0.1N以下の微小把持力を実現することができる。 研究成果として、論文誌論文2本が採択され、3本を投稿済、国際会議論文2本を発表し、2本が採択されている。国内学会発表3回の研究実績があった。
|
| 現在までの達成度 |
現在までの達成度
1: 当初の計画以上に進展している
理由
当初の研究内容は主にソフトハンドの剛性・粘性の高速運動への影響、ソフトベローズハンド、微小把持力ハンドの内容を推進すると予定したが、生牡蠣の高速把持や大根の高速運搬などの研究内容を追加し、ロボットハンドの開発を行った。様々なハンドリング実験を通して、さらに、ソフトハンドの剛性の影響の重要性が分かり、ハンドと食品の粘弾性だけではなく、食品の付着性もハンドリングにとって、大きい影響がある。そのため、現在、食品の付着性の定義や計測方法を視野に入れ、計測装置の開発まで進めていきたい。ロボットによるハンドリングの観点から見た食品の付着性に関する研究が少なく、新規性がある研究内容であると考えられる。一方、大根の高速運搬に関する研究を推進することに当たって、現状のライン生産方式は占有面積が大きい、野菜の時期によって運転効率が悪く、柔軟性がないなど問題点が分かり、1台のロボットで洗浄、葉切り、検品、選別、箱詰めなど一連の動作を実現できるセル生産方式のアイデアができ、具体的に推進することにした。その結果、ローラー式ロボットハンドを開発した。このようなセル生産システムができれば、農作物の2次加工自動化を柔軟で対応ができ、特に中小の農家などの自動化を向上することができると期待している。
|
| 今後の研究の推進方策 |
2025年度の研究計画は下記の通りと考えている。 1)生牡蠣の粘弾性を計測しながら、付着性に注目し、計測方法の確立を行い、計測装置を開発する。また、付着性は食品の高速ハンドリングにどう影響するのかを実験的に検討する。2)生牡蠣を高速にハンドリングするロボットハンドの研究開発は引き続き行い、現場導入に向けて、改良しつつ、安定的なパフォーマンスを実現する。3)ソフトグリッパの剛性は高速ハンドリングにどのような影響があるのかを有限要素シミュレーションを通して、確率したい。様々な条件下のシミュレーション結果を整理し、グリッパ剛性の影響を明確にする。4)大根高速ハンドリングのためのロック機構ハンドをさらに改良し、パフォーマンスを向上させ、ハンド全体を小型化する。5)農作物の2次加工のためのセル生産システムを引き続き研究開発を推進する。農作物の認識、検品、箱詰めなどの作業を実現する。6)食品のバラ積みピッキングにおける認識とハンドリングの研究内容を進める。認識について、深層学習を用いて行う。大根、生牡蠣、ニラを認識対象として進める。ハンドリングについて、現在、2種類のロボットハンドを提案し、試作している。
|