研究課題
基盤研究(B)
ランダム・テレグラフ・ノイズ(RTN)は、トランジスタの閾値電圧を変動させ集積回路の信頼性を揺るがす。しかし、RTNの原因となる欠陥の特定には至っておらず、その複雑な挙動についても多くの点が未解明のままである。本課題では、このような研究停滞の現状を打破するため、RTNの原因となる単一欠陥に対して適用可能な超高感度・電気的読み出し電子スピン共鳴法を確立する。そして、同手法を用いて欠陥種を同定しその構造と電気的特性との相関を明らかにする。また、同手法を発展させ、近接する2欠陥間の距離や局所的な格子歪みを計測する手法を確立し、欠陥間の相互作用や欠陥の構造緩和がRTNの特性に及ぼす影響を明らかにする。