| 研究課題/領域番号 |
24K00966
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| 研究種目 |
基盤研究(B)
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| 配分区分 | 基金 |
| 応募区分 | 一般 |
| 審査区分 |
小区分22020:構造工学および地震工学関連
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| 研究機関 | 群馬大学 |
研究代表者 |
斎藤 隆泰 群馬大学, 大学院理工学府, 准教授 (00535114)
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| 研究分担者 |
加藤 毅 群馬大学, 情報学部, 教授 (40401236)
古川 陽 北海道大学, 工学研究院, 准教授 (60724614)
丸山 泰蔵 東京科学大学, 環境・社会理工学院, 准教授 (90778177)
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| 研究期間 (年度) |
2024-04-01 – 2028-03-31
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| 研究課題ステータス |
交付 (2024年度)
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| 配分額 *注記 |
18,330千円 (直接経費: 14,100千円、間接経費: 4,230千円)
2027年度: 2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
2026年度: 3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2025年度: 8,580千円 (直接経費: 6,600千円、間接経費: 1,980千円)
2024年度: 2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
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| キーワード | 非破壊評価 / 弾性波動論 / 超音波 / シミュレーション / 機械学習 / 複雑材料 / 非局所理論 / 順解析 / 逆解析 |
| 研究開始時の研究の概要 |
構造物の健全性を評価する非破壊評価の重要性が年々高まっている.しかし,これまでの超音波非破壊評価の精度は必ずしも十分とは言えない.特に,微細な構造がマクロスケールでの性能に顕著に影響を及ぼす炭素繊維強化プラスチックや多孔質材料,コンクリートのような脆性材料に対しては,アルミや一般鋼材等のいわゆる等方・均質な材料に比べ,検査精度は劣る.等方性材料でも異材溶接部のような不連続面を有する部位等に対する検査も同様である.前者は材料特性,後者は幾何学的特性が原因であるが,両者の共通点は非局所な性質に他ならない.そこで,本研究では,非局所の性質を取入れた新しい非破壊検査手法を開発する.
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| 研究実績の概要 |
構造物の健全性を評価する非破壊評価の重要性が年々高まっている.しかし,これまでの超音波非破壊評価の精度は必ずしも十分とは言えない.特に,微細な構造がマクロスケールでの性能に顕著に影響を及ぼす炭素繊維強化プラスチックや多孔質材料,コンクリートのような脆性材料 に対しては,アルミや一般鋼材等のいわゆる等方・均質な材料に比べ,検査精度は劣る.一方,等方性材料であっても,異材溶接部のような不連続面を有する部位等に対する非破壊検査も同様に検査精度は劣る.前者は材料特性,後者は幾何学的特性が原因であるが,両者の共通点は非局所な性質に他ならない. 一般的に,非破壊評価で用いられてきた波動解析や逆解析の理論は,均質な場を対象とした弾性波動方程式に基づいて構成されている.その弾性波動方程式は,固体内の各点毎の微小な局所領域における物体の運動法則から導かれているが,微細構造から成る材料や,損傷を受けた材料,不連続面付近の弾性波動の挙動は,注目点のみならず,その周辺領域における材料状態にも依存する非局所な性質を示す.すなわち,現状の非破壊評価理論を高精度化するには,非局所な性質を取入れた非破壊評価理論を構築する必要がある. そこで,本研究では,非局所理論を考慮した非破壊評価を構築することを目的に研究を実施する.これまでの非破壊評価理論が局所的なものであり,その多くが等方性材料に対する弾性波動論に立脚していることから,まずは様々な材料特性や非局所の性質を議論できる数値解析手法を構築することが重要であろう.そのような数値解析手法を構築できれば,実際の計測実験との比較や,逆解析への応用の道も拓ける.以上より,研究初年度は,上述した多孔質材料やコンクリート等に対する波動解析手法の開発,非局所理論を用いた弾性波動論の定式化等を行った.また一部の解析で必要となる機械学習を援用した波動解析手法の開発も行った.
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| 現在までの達成度 |
現在までの達成度
2: おおむね順調に進展している
理由
本研究では,主に次のA)-C)の小テーマの実施を掲げている.テーマC)は2025年度に準備を開始する計測実験であり,2024年度実施内容には含まれない.A), B)の現在までの進捗状況は下記の通りである. A)非局所理論を考慮した新しい弾性波動解析手法の開発では,主に順解析手法の開発に焦点を当てた取り組みを実施した.非局所性を考慮した場合の有効性を検討するためには,得られた結果と比較・検討するために必要な,従来の局所理論における波動解析手法も当然必要となる.超音波は固体中で弾性波の性質を示すため,弾性波動解析手法の構築が本研究の鍵となる.そのため2024年度は,炭素繊維強化プラスチックのような異方性や粘弾性の性質,コンクリートのような非均質性を考慮できる弾性波動解析,非局所理論を提唱したEringenが提案した,微視構造の影響を取入れたマイクロポーラー弾性波動問題に対する数値解析手法を開発し機械学習等へ応用した.また基本解近似法を用いた非局所性を考慮した面外波動解析手法も開発し,簡単な数値解析例を示すことで,開発手法の有効性を示した. B)非局所理論を考慮した新しい逆解析手法の開発では,A)で開発した順解析手法を活かせる逆解析理論の整理・検討を行った.非局所性の考慮はサブ領域における物理量の積分を伴うことが多いため,数値解析が局所理論に比べて格段に難易度が高くなる.今年度は,従来の逆解析理論の拡張の検討,および波動の到達時間を制約条件として最適化問題に帰着した逆解析手法の開発を行い,非局所理論を伴う場合の有効性について検討した. なお,A), B)共通の問題として,非局所性を取入れた場合,解析の難易度が格段に高くなる.解析解の導出は困難なため,比較対象となる解析結果を得ることが難しい.そこで近年注目を集めている物理方程式を取入れた機械学習の活用を新たに検討することを行っている.
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| 今後の研究の推進方策 |
2025年度は,具体的に非局所を考慮した弾性波動解析を進めていく.各テーマA)-C)の推進方策は下記の通りである. A)非局所理論を考慮した新しい弾性波動解析手法の開発では,2024年度に残された課題である3次元マイクロポーラー弾性波動解析手法の開発を続ける.また,非局所性を取入れた2次元面外波動解析手法を,2次元面内波動問題へ拡張する.数値解析手法は,いずれも簡便な差分法や有限要素法を基礎に検討するが,非局所性の評価に自然な積分方程式法の利用も検討する. B)非局所理論を考慮した新しい逆解析手法の開発では,2024年度に引き続き,最適化問題に帰着させた逆解析手法の開発に取り組むとともに,A)で開発した手法を用いて,模擬超音波計測実験波形を作成することで,非局所性の考慮が,実際の欠陥形状再構成にどのような影響を与えるかについて検討する.解析は2次元面外波動問題を対象とする. なお,A), B)いずれにおいても,非局所を考慮した場合に,比較対象となる参照解の導出が難しいため,物理方程式や境界条件等を機械学習に取入れたPhysics informed neural networks(PINNS)による解析も並行して実施し,得られた解を参照解とすることで,解の妥当性の検証に役立てる.PINNSでは,複雑な微分を自動微分に置き換えることができる等,一部の順解析や逆解析を簡易に実施できる可能性を秘めており,検討の余地がある. 2025年度より,C)非局所理論を考慮した非破壊計測実験の実施のための準備を開始する.当初,非局所の考慮で現れる分散性を評価するために,複数の接触型探触子を用いた実験を検討していたが,機器価格の大幅な高騰もあり,レーザスキャンする方法で代用することを検討する.そのため2025年度は,機器の設定,分散性の検出精度等に焦点を当て,2026年度からの本格実験に備える.
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