研究課題
基盤研究(B)
斜面災害をもたらす外力は降雨と地震である。降雨と地震の作用の重畳,即ち複合地盤災害をどのように予測評価すべきかということは,喫緊の課題である。ただし,各々を適切な程度で考慮しなければ,過度な社会コストが要求される懸念もある。このため,①どのようなレベルの重畳を考慮すればよいのか,②重畳による崩壊確率はどのように表現すればよいのか,といった学術的問いに答える必要がある。本研究では,斜面災害の予測評価において,地盤条件ごとに降雨と地震の重畳の影響を解明し,降雨指標と地震の大きさから斜面の崩壊確率を評価する手法を提案する。動態観測から妥当性を確認し,土砂災害警戒情報に反映する具体的方法を提示する。