研究課題
基盤研究(B)
凝固割れは冶金学的因子と力学的因子の重畳で生じるが,その抽象的な現象論については1960年代に提唱され,近年までに材料学的要因の具体的解明に至ったような状況である.一方で,力学的要因の解釈については不明な点が多く残る.本研究では,凝固割れを生じさせる「固体・液体が混在する領域における割れに寄与する変位(簡単に表現するならばひずみ)」の解釈をより明確化することで,凝固割れ現象の本質的解明に挑む.この研究を通して,溶融凝固プロセスにおける凝固割れの抜本的な学術基盤構築を狙う.これにより,溶接・接合分野だけにとどまらず,金属積層造形分野において未だ曖昧な対策にとどまる凝固割れ問題の解決を目指す.