研究課題
基盤研究(B)
ハイエントロピー合金は,大域的な周期性を保ちながら,非晶質のように局所的な周期性しか持たない構造を合わせ持つことによって,優れた強度・延性バランスや異常な伝導特性等の,特異な材料特性が生じると考えられていますが,その真相の究明が求められています。本研究では短・中・長距離秩序の混合構造の理解が重要と考えました。複数の量子ビーム実験の結果を基に,それぞれの不可視構造を補うことで,これまでにない精度の不規則構造モデルを構築する方法を検討します。この研究の結果は,特異な材料特性の根源の解明に必要であり,結晶と非晶質の材料特性を統一的に理解する一助となり得ると期待しています。