研究課題
基盤研究(B)
カルノーによる200年前の先駆的な考察以降、熱機関の設計は理想気体の状態方 程式と準静的過程を援用できる範囲では成功したが、インフラ実装されている冷凍 機器の内部では、動的に相転移現象を利用しており、実際に何が起きているのか、 蒸気圧縮系でも完全に把握されていない。フロンフリーかつ高エネルギー効率から次世代冷凍として期待される磁気冷凍(固体の磁気変化を用いた冷凍)の場合でも熱サイクルの中で何が起きているか、その物理も不明な上に、熱機関として有効な経路についても手探り状態である。そこで物理(電子論と熱力学)に根ざした学理探究と、工学的に有効な冷凍サイクル運行に関する知見を探索する。