研究課題
基盤研究(B)
リン酸8カルシウム(OCP)は,骨形成能や生体吸収性に優れるため新規骨修復材料として臨床応用が進められている。虫歯菌の増殖を抑制できるフッ素を導入できれば歯科分野への応用展開が拡大する。しかし,水溶液による簡便なフッ素化をOCPに適用するときわめて低濃度の場合のみフッ素が導入され,高濃度ではOCP特有の層状構造が保てなくなる。そこで本研究では,非水環境でも高濃度のイオン環境を提供できるフッ素含有イオン液体でOCPを化学処理することで,OCPの層状構造を維持しつつ高濃度でフッ素導入できるかどうかを探索する。OCPへの高濃度フッ素導入というこれまで報告されていない新規材料合成手法の確立につながる。